“結”橋本環奈はなぜ人の心を開かせるのか 『おむすび』で描かれる“話す”ことの重要性

結の働きかけにより心を開き、食事をとることができるようになったネフローゼ症候群の晴斗(髙田幸季)、さらに第90話で誤嚥性窒息を起こし九死に一生を得た潰瘍性大腸炎の堀内(関秀人)に共通して描かれているのも、コミュニケーションの重要性だ。担当医師の森下(馬場徹)がNSTメンバーの提案を受け入れていれば、患者の家族内で病気に対する理解があれば――様々な要因が考えられるが、もっと話ができていれば事故は起きなかったことは確かだ。森下は話しづらい雰囲気を作ってしまっていたことを患者の家族に謝罪し、結はうなぎが好物の堀内にできるだけ要望を取り入れた食事にするよう約束する。
「堀内さん、私たちは患者さんに1日でも早く元気になってもらいたいんです。元気になって、大切な人と、一緒においしいものを食べられるようになってもらいたいんです。だから、私たちのこと、信じてもらえませんか?」
ずっとわがままを言い続けていた堀内が「よろしくお願いします」と頭を下げる。帰宅後の晩、医学書を開き潰瘍性大腸炎について理解を深める結に、翔也(佐野勇斗)が理容師の仕事に挑戦したという思いを打ち明けた。髪を切るだけでなく、心までサッパリさせる聖人(北村有起哉)の仕事ぶりに感銘したという。聖人の理容師としてのコミュニケーション、そして夫婦、花(宮崎莉里沙)を含めての家族間のコミュニケーション。第18週に通底しているのは、話すということの大切さだ。
■放送情報
連続テレビ小説『おむすび』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:橋本環奈、北村有起哉、麻生久美子、佐野勇斗、濱田マリ、中村アン、犬飼貴丈
語り:リリー・フランキー
主題歌:B'z「イルミネーション」
脚本:根本ノンジ
制作統括:宇佐川隆史、真鍋斎
プロデューサー:管原浩
写真提供=NHK






























