白石麻衣の武器は“繊細な身体表現” 『アンダーニンジャ』『嘘喰い』で示した実力

それは乃木坂46時代まで遡ることができる。例えば、当時最高難易度のダンスと言われた乃木坂46の代表曲「インフルエンサー」。大きなフォーメーションの動きはないものの、細かな手の動きや身体を大きく使ったダンスが盛り込まれた楽曲の中心を担っていたのが白石だった。「インフルエンサー」とは対照的に、白石がセンターを務めた「シンクロニシティ」で求められたのは身体の中心から手足の先まで繊細な表現。現在でも乃木坂らしい楽曲のひとつに挙げられる同曲で、白石はダンスだけではなく、表情でも魅せていた。
もちろん、アイドル時代に経験したダンスの技術が演技における身体表現に直結することはないかもしれない。だが、dTVオリジナルドラマ『嘘喰い -鞍馬蘭子篇/梶隆臣篇-』で白石が演じた“最狂”女組長の鞍馬蘭子の相手を見つめる鋭い眼光や、ダイナミックなアクションには、白石が培ってきた経験の痕跡が見て取れる。だからこそ、白石が縦横無尽に動き回っても何ら違和感はない。むしろ、ついに白石の真骨頂が解き放たれた瞬間を目の当たりにし、胸が高鳴るほどだった。

白石が積み上げてきた身体表現をより深く楽しみたいという方は、ぜひとも『嘘喰い』と『アンダーニンジャ』をセットで観てほしい。鈴木の再現度の高さはもちろん、白石にしか生み出せないアクションの数々が堪能できる。白石にできないことはないのではないかと思ってしまうほど、次々と新しい姿を見せてくれる白石は、真のエンターテイナーであり、本物の役者だ。
■公開情報
『アンダーニンジャ』
全国公開中
出演:山﨑賢人、浜辺美波、間宮祥太朗、白石麻衣、岡山天音、山本千尋、宮世琉弥、坂口涼太郎、平田満、ムロツヨシ、木南晴夏、長谷川忍(シソンヌ)、佐藤二朗
原作:花沢健吾『アンダーニンジャ』(講談社『ヤングマガジン』連載)
脚本・監督:福田雄一
プロデューサー:若松央樹、大澤恵、松橋真三、鈴木大造
制作プロダクション:クレデウス
主題歌:Creepy Nuts「doppelgänger」
配給:東宝
©花沢健吾/講談社 ©2025「アンダーニンジャ」製作委員会
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