赤楚衛二のイメージを更新し続けてきたキャリア 『相続探偵』では“緩急ある演技”に期待

赤楚衛二、イメージ更新し続けてきたキャリア

 赤楚衛二が主演を務める日本テレビ系土ドラ9『相続探偵』が1月25日よりスタートする。

 本作は、『イブニング』(講談社)で2021年から連載されている西荻弓絵(脚本)と幾田羊(作画)による同名漫画を実写ドラマ化したもの。クセ強だけど頭の切れる相続探偵・灰江七生(赤楚衛二)が、三富令子(桜田ひより)と朝永秀樹(矢本悠馬)ら個性豊かな仲間たちとともに、難解な相続問題をコミカルかつ痛快に解き明かしていくヒューマンミステリーだ。『ケイゾク』(TBS系)や『SPEC』シリーズ(TBS系)などを手がける西荻自ら脚本を担当していることもあって、放送前から大きな期待が寄せられている。

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 赤楚が演じる探偵・灰江は、灰江相続調査事務所を営む、遺産相続専門探偵であり、かつてはエリート弁護士と言われていた。第1話の予告映像では、「うひょー!」と目を輝かせながらおちゃらける姿や「遺産を泣かせるような真似はこの灰江が許さねえ」と力強い表情でセリフを放つシーンがあり、普段の姿と探偵として相続問題を解決していく姿のギャップが激しいキャラクターのようだ。実際に赤楚も公式サイトの中で、「灰江の独特な動きや個性的な仕草がとても印象的で、彼ならではの個性やクセを表現できるよう心がけています」とコメントしており、これまではまっすぐで誠実な役が多かった赤楚にとって、灰江は新境地とも言える。


 赤楚が日本テレビ系ドラマで主演を務めるのは、2023年に放送された『こっち向いてよ向井くん』以来、約1年半ぶり。同作で赤楚は、雰囲気よし、性格よし、仕事もできる、いいオトコ、向井くんを演じ、10年前の忘れられない元カノ・藤堂美和子(生田絵梨花)にまっすぐ向き合った。誰からも好感度が高いキャラクターなのだが、こと恋愛に関して言えば、何をやってもうまくいかず、ただの優しい男からはステップアップすることができない。そんな33歳の男・向井くんが恋愛を通して、「人生とは何なのか?」という問いに直面し、もがく姿を不器用に演じた。

 『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)でブレイクを果たした赤楚は、これまでNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』や『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)、映画『366日』など、いわゆる好青年を演じることが多かった。初の朝ドラ出演ということで大きな反響があった『舞いあがれ!』では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)の幼なじみで同級生の梅津貴司を朝ドラらしい温かみのある演技を見せる。

 映画『366日』で演じた真喜屋湊は、赤楚の役のイメージを詰め込んだかのようなキャラクターで、ヒロインの上白石萌歌に向けた優しいまなざしや、抱え込んだ気持ちを抑えて生じる苦しみを全身で表現していた。『舞いあがれ!』をきっかけに赤楚の演技に夢中になってしまった筆者だが、映画『366日』での赤楚は主人公像を更新してくれたように思う。

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