松下洸平、『光る君へ』周明を演じ終えて 最期のシーンは「あまり感じたことのない気持ち」

松下洸平、『光る君へ』周明を演じ終えて

「命の尊さを教えてくれた人なので、自分の命を大切にしてほしいという思いがあるからこそ『逃げろ』だったと思うんですよね」

 かつて周明がまひろの首に陶器の破片を突きつけ、「(左大臣に)文を書かねば、お前を殺して、俺も死ぬ」と口にした時、まひろは「死という言葉をみだりに使わないで」「気安く死ぬなど言わないで!」と怒りをあらわにしていた。自らの命が脅かされる中、周明が死を口にしたことに憤るまひろの姿が、周明の心を揺り動かす。まひろのまっすぐな言葉と思いが、周明の行動を思いとどまらせたのだ。

 だからこそ、周明はまひろに生きてほしいと願い、まひろがその場から逃げることを望んだ。松下は2人のつらく悲しい別れを「感じたことのない悲しみ」と表しながらも、「最後までまひろを守って一生を終えられたっていうのは周明にとっては幸せなことだったのかなとも思うし、すごくつらかったけど、でもこれでいいんだっていう気持ちもあって、今まであまり感じたことのない気持ちを感じました」と話している。

 最終回を目前に、あまりにも悲しい死別が描かれることになった第47回。しかしこの周明の死が、最終回で描かれるであろうまひろと道長の今生の別れや、物語や人の生き様が続いていく様を際立たせるのではないだろうか。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

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