有村架純に聞く、常に“ベスト”を更新し続けられる理由 「役は自分の子どもだと思っている」

有村架純が“ベスト”を更新し続けられる理由

 有村架純と坂口健太郎がW主演を務めるNetflixシリーズ『さよならのつづき』は、脚本家・岡田惠和が描く完全オリジナルストーリー。恋人・雄介(生田斗真)を亡くしたさえ子(有村架純)が、雄介の心臓を移植されて命を繋いだ大学職員の成瀬(坂口健太郎)と通勤電車で偶然出会うところから、物語がスタートする。さえ子を演じた有村に、何度も共演歴のある坂口とのエピソードや、撮影期間を過ごしたニュージーランドでの思い出などを語ってもらった。【インタビューの最後には、コメント動画&サイン入りチェキプレゼント企画あり】

「試されている」と感じた岡田惠和からの“挑戦状”

ーー撮影を終えられて、いかがですか?

有村架純(以下、有村):半年かけて撮影をしていたので、終わったときはやっぱり達成感がありました。坂口(健太郎)さん含めて、たくさん話し合って撮影を進めることができたので、そのあたりの充実感もあります。ただ、個人としては、「この物語がどのような形で世の中に届いてくれるのだろう?」という不安のようなものが拭えていない部分はあります。

ーー撮影に入る前に、かなり入念に打ち合わせを重ねられたとお聞きしました。どの作品もそうなのですか?

有村:作品によりますね。できれば、民放ドラマでも映画でも、撮影に入る前に疑問に思ったことは解消したいんです。監督やプロデューサーさんに、「ここはどういう意味ですか?」などとちゃんと聞いて、一つひとつ解消していく作業はやっぱり大事ですよね。制作サイドの想いや意図を受け取った上で撮影を始められると、さらにいいものができる気がします。

ーー坂口健太郎さんをはじめ、共演者の皆さんやスタッフの方も過去にご一緒されているメンバーが多いですよね。そういった意味でのやりやすさはありましたか?

有村:それは、とても大きかったです。黒崎(博)監督とは、朝ドラや映画でご一緒しているので、お互いの性格を理解できていますし。人となりを分かった上で撮影に入ることができると、監督の意向も汲み取りやすいんです。坂口さんに関しても、どういう表現をしていきたいかなど、意思疎通がスムーズにできたような気がします。

ーー脚本の岡田惠和さんも、渾身の作品だとおっしゃっていましたね。

有村:40年近くこの業界にいらっしゃる岡田さんが、「今までとは違うものを」と身を削って書いてくださっていたことが伝わってきました。岡田さんとご一緒するのは6作目になるので、わたし自身も「どうすれば新しいものになるのか?」ということは、すごく考えていました。

ーー何作もご一緒されている岡田さんが描かれているからか、さえ子という役柄には、ファンが見たい有村さんの姿が詰まっている気がしました。

有村:またここで、自分が試されているなぁと思いましたね(笑)。その挑戦状を受け取るつもりで頑張りました。どのキャラも、みんなどこか海外っぽさがあるので、「思い切りやっても大丈夫なのかな?」と思った瞬間があって。ある程度はバランスを調整しながらも、自由に楽しく演じることができました。

ーーさえ子とリンクする部分はありましたか?

有村:30歳を過ぎてから、今まで曖昧になっていたものが、どんどんシャープになっていくのを感じるようになったんです。年齢を重ねるほど、滑らかさやしなやかさが必要になってくるんだなぁと気付かされたり。わたしはさえ子ほど猪突猛進ではないですが、彼女も20代でいろいろなことを経験して、選択肢を広げた女性だと思うので、そういったところは似ているかもしれないなと思いました。

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