山田涼介×木南晴夏の“掛け合い”が話題に 『ビリオン×スクール』共演3作目の説得力
教師がさまざまな問題を抱えた生徒を更生させる。学園ドラマが多くの人の心をつかんでいる背景にはそのストーリー性があるが、同時に『GTO』シリーズ(カンテレ・フジテレビ系)や『ドラゴン桜』(TBS系)シリーズなど、これまでの学園ドラマではクラス担任とそれを支える副担任の関係性も同時に描かれてきた。この夏ドラマでも“担任と副担任の絶妙な掛け合い”で注目を集めているのが、山田涼介(Hey! Say! JUMP)主演の金9ドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)だ。
本作は、日本一の財閥系企業のトップであり“億万長者=ビリオネア”の主人公・加賀美零(山田涼介)が、身分を隠して学校の教師となり、秘書兼ボディーガード/副担任の芹沢一花(木南晴夏)とともにさまざまな問題に直面しながらも生徒とともに成長していく姿を描いた学園コメディー。
主演の山田はこれまでも『スクラップ・ティーチャー~教師再生~』(日本テレビ系)や『金田一少年の事件簿』シリーズ(日本テレビ系)、映画『暗殺教室』シリーズなど、多くの学園ドラマに出演してきたが、教師役を務めるのは本作が初めて。一方、木南晴夏は『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)以来約3年ぶりのフジテレビドラマへの出演。山田とは『探偵学園Q』(日本テレビ系)、『セミオトコ』(テレビ朝日系)に続き本作が3度目の共演となった。
『探偵学園Q』では第7話のみの共演となったが、『セミオトコ』では主演とヒロインという関係性で共演も果たしている。山田が演じたのは“セミ”。冴えないアラサー女子・大川由香(木南晴夏)に命を救われたセミが7日間だけ人間の姿になって、彼女の望みを叶えて幸せにしてあげようとするラブストーリー。一風変わった世界観だが、山田のカッコいい一面やかわいらしい一面がぎゅっと詰め込まれており、中でも由香に「生きてていいんだよ」と優しく微笑みかけるシーンでは、多くの女性を虜にした。人間となったセミに翻弄されつつも、心を深め合っていく由香の姿に自分を重ね合わせていた視聴者も多かったのではないだろうか。天真爛漫なセミオトコを優しく見守るコミュ障で地味な由香という関係性が見ていて心地よくもあった。
だが、『ビリオン×スクール』で見せているのは恋人関係ではなく、主従関係に近いもの。とは言っても、加賀美と一花の間には視覚的な上下関係のようなものはほとんどなく、一花はフラットな立場で加賀美と接している。
加賀美が自らの素性を生徒たちに話してしまいそうになったときには一花がツッコミを入れて、世間の価値観とズレた発言をした際には毒舌気味に訂正するなど、自由気ままに振る舞う加賀美のストッパーとしての役割を担っている。加賀美の天然なのか、自覚してやっているのかわからない発言に対して、一花のキレの良いツッコミが冴えわたる、その掛け合いのテンポ感が抜群なのだ。