『マル秘の密子さん』上杉柊平が見せた優しい眼差し 三角関係をさらに複雑にする仕掛けも

『マル秘の密子さん』上杉柊平の眼差し

 第5話は、さまざまな顔を見せる上杉柊平の演技が印象的だった。次期社長選に向けて夏の味方を増やすため、少々手荒な方法ではあるが、九条家にまつわる黒い噂を流し始める密子。半年前の火事も遥人が地上げ目的で起こした放火であるとする週刊誌が発売されることになり、美樹(渡辺真起子)は名誉毀損で訴えようとする。だが、当の本人は動揺を隠せない様子。鞠子や密子から向けられた「あなたみたいな人間に社長なんて務まるんですか」という言葉を何度も反芻する姿は、エリートを気取った普段の遥人とは異なり、人間らしく見えた。

 智に関節技をかけられた時も情けない声を上げていたように、本当の遥人は完璧な人間なんかじゃなく、弱いところも多々あるのではないだろうか。だが、そんな遥人に美樹や秘書の坂東(黒羽麻璃央)は九条開発の後継者として堂々としていることを強いる。坂東に至っては冷静さを取り戻させるためとはいえ、遥人にビンタをかましたり、夏を都合よく動かすために色仕掛けを使ったりと、密子以上に目的のためなら手段を選ばない人物。以前から美樹とただならぬ関係にあることも匂わされており、彼女に命じられて遥人を何としてでも次期社長に押し上げようとしているのだろう。遥人は、美樹や坂東にとって名誉や出世の道具でしかないのかもしれない。

 しかし、そんな彼らが密子に何かを仕掛けたことが分かると、遥人は会社を飛び出していった。そして、倒れてくる材木の下敷きになりそうになった密子を、身を挺して救い出した遥人。朦朧とする意識の中で鞠子の幻影を見て、「行かないで」と訴えかける密子を見つめる遥人の眼差しはかつてないほどに優しかった。彼もまた気づかぬうちに、密子の魔法にかかっていたのかもしれない。

 敵同士にもかかわらず、夕日に包まれる2人の姿はロマンチックだ。目が覚めた密子が遥人に助けられたことを覚えておらず、智に助けられたと思い込むシチュエーションも、彼らの三角関係をさらに複雑にする仕掛けとして堪らないものとなっている。アクリルスタンドを自作するほど、遥人に熱を上げる千秋(桜井日奈子)の動きも気になるところだ。

■放送情報
『マル秘の密子さん』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:福原遥、松雪泰子、上杉柊平、清水尋也、志田彩良、吉柳咲良
脚本:丑尾健太郞、藤岡明子、上野詩織、ばばたくみ
演出:中茎強、小室直子、伊藤彰記、苗代祐史
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:鈴木亜希乃、柳内久仁子
音楽:Ken Arai
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/maruhi-mitsuko
公式X(旧Twitter):https://x.com/maruhi_mitsuko
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@maruhi_mitsuko
公式Instagram:https://www.instagram.com/motomiyamitsuko

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