『ギークス』突如として物語の中心に躍り出た芹沢 “実力派”中村蒼の存在感が際立つ

『ギークス』中村蒼の存在感が際立つ

 西条(松岡茉優)の隣人として登場した安達(白洲迅)が、実は警視庁の監察官だったという衝撃の展開で、新たな局面を迎えた『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系)。第6話では、安達に加えてこれまで物語の背景に潜んでいた“あの人物”が、突如として物語の中心に躍り出た。

 西条は思いもよらぬ嫌疑をかけられ、安達の鋭い追及に直面する。それは、警察内のデータベースにコンピューターウイルスを仕掛けた容疑だった。安達いわく、西条のパソコンからはウイルスを仕掛ける不審なプログラムを実行した明確な形跡が見つかり、さらに西条のIDで機密データに不正アクセスをした詳細な履歴が残っているという。困惑する西条は必死に潔白を主張するが、翌日、小鳥遊署は緊張感に包まれる。本庁からの厳しい視線の中、鑑識課は封鎖され、西条は監視カメラがあるという理由で取調室での待機を強いられる。

 一方、署内では異変の兆しが静かに広がっていた。西条の規則正しい“定時帰り”生活とは裏腹に、彼女のIDが深夜に使用された形跡……。誰かが西条を陥れようとしている疑惑が、警察署内で浮かび上がる。この窮地を救おうと、吉良(田中みな実)、基山(滝沢カレン)、芹沢(中村蒼)は密かに作戦を練る。

 その日、「避けられない用事」を口実に定時で署を後にした西条。彼女の足は、ある追悼の場所へと向かっていた。そこは、岡留(小林隆)巡査部長の娘が命を落とした悲しみの現場だった。14年の歳月が流れても癒えない父の傷心を、西条は静かに受け止める。普段は他人との距離を置く西条だが、交番勤務の彼の健康を気遣うような岡留との会話には特別な温もりがあった。

 今回ももちろん、3人のニッチな知識が捜査に役立つ。基山が、電話越しに聞こえる微かなエンジン音を敏感に察知。その鋭い洞察が、岡留の居場所を特定する決定的な手がかりとなる。芹沢の協力を得て捜索に乗り出そうとする西条。だが、その矢先、厳しい表情の安達が二人の前に立ちはだかる。冷たい声で警告する安達に、西条は毅然とした態度で「取り調べは任意です」と反論するのだった。

 第5話のラストで、安達の真の姿が明らかになり、視聴者の興味を惹きつけた本作。当初は西条の隣人として現れた彼は、明るく好青年なイメージが強かったが、警察内では一変。冷徹な表情で西条に接し、警察官としての理念も西条とは真っ向から対立する。

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