桜田ひより、子役から令和のヒロインに 『ブルーピリオド』『あの子の子ども』で増す勢い

桜田ひより、飛躍の秘訣は“適応力”にあり?

 美しくも厳しい美術の世界で情熱を燃やす若者を描き、累計発行部数700万部を突破した山口つばさによる人気漫画を実写映画化した『ブルーピリオド』が8月9日に公開された。

 眞栄田郷敦演じる高校生の矢口八虎は生きている実感を持てずにいたが、突如美術の魅力に目覚め、超難関の東京藝術大学合格を目指す。そんな主人公に影響を与える重要な役どころを担うのは、現在放送中のドラマ『あの子の子ども』(カンテレ・フジテレビ系)でも話題の桜田ひよりだ。21歳ながら芸歴はすでに15年を超える桜田の勢いが増している。

『ブルーピリオド』©山口つばさ/講談社 ©2024 映画「ブルーピリオド」製作委員会

 初めて彼女を見た時の衝撃は忘れられない。当時11歳だった桜田が出演したのは、児童養護施設に暮らす子どもたちの姿を描いた『明日、ママがいない』(日本テレビ系)だ。主演の芦田愛菜を筆頭に実力のある子役たちが集った同作で、桜田は“ピア美”こと直美を演じた。元お嬢様だけあって高飛車なところもあるが、根は純粋。ピアノの発表会に現れた父親に感情を吐露する場面で泣かされた人も多いのではないだろうか。ピア美の大人びたところと、年相応な子どもらしさを巧みに演じ分ける桜田には驚きを禁じ得なかった。

 翌年にも『ワイルド・ヒーローズ』(日本テレビ系)で物語のキーとなる記憶喪失の少女・五嶋日花里役で大人顔負けの演技を披露し、名子役としての地位を確固たるものにした桜田。だが、わずか2年後には麻雀に青春を注ぐ女子高生たちを描いた『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』(MBS/TBS)では子役を脱し、主演として圧倒的な存在感で作品を牽引した。

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