『ギークス』刑事ドラマながらまさかの幽霊オチに驚き 滝沢カレンの陰のある演技にも注目
幽霊はいるのか、いないのか。いよいよ夏本番を迎えた今、木曜劇場『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系)の居酒屋でも、この永遠の問いが浮上した。
西条唯(松岡茉優)、吉良ます美(田中みな実)、基山伊織(滝沢カレン)が酒を飲みながら心霊番組を観ていた時のことだ。「幽霊なんていません!」と西条が断言したその瞬間、刑事課の芹沢直樹(中村蒼)が割って入った。今回もまた、3人の元に厄介な事件が舞い込んでくる。
芹沢が語り始めたのは、3日前に起きた奇妙な事件だった。事の発端は、たかなし小学校のうさぎ小屋でのボヤ騒ぎ。火元は煙草の吸い殻で、放火の可能性が示唆された。しかし、この一見単純な事件に思えた出来事は、現場に残されたあるものによって様相を変える。
それは、現場で発見された燃え残った封筒だ。その中には「チェリうさ」の絵柄がプリントされた便箋が入っていた。右半分は焼失していたものの、残された部分には判読困難な謎のメッセージが記されていたという。
しかしここからが、この事件の不可解な点だ。
便箋を調べたところ、川尻省吾という男性の指紋が検出された。ところが、川尻は1年前にすでに病死していたのだ。さらに、チェリうさの便箋が発売されたのは半年前。つまり、川尻の死後のことだった。
川尻省吾の死亡から1年。その半年後にチェリうさ便箋が発売され、そしてその3日前にうさぎ小屋でボヤ騒ぎが起きた。この不自然な時系列では、すでに亡くなっている人物の指紋が、その死後に発売された便箋から検出されたことになる。
「幽霊の指紋」の謎に頭を悩ませる中、事態は思わぬ方向へと動き出す。
小鳥遊署の署長・御手洗智(徳井優)から「放火の件を早急に解決するように」との厳命が下った。これにより、月曜から残業を強いられることになった西条は、芹沢と共にたかなし小学校へと足を運ぶ。
現場へ向かう道中、タクシー運転手が興味深い情報を口にする。「最近ここを通ると、幽霊の話をする人が多い」と。もちろん、幽霊を信じない西条はこの話も信じていない様子。根拠のない超常現象を信じない彼女らしい反応だ。ところがその直後、予想外の展開が待っていた。なんと、小学校の窓から火の玉らしきものが浮かんでいたのだ。
しかし、その真相は意外なものだった。火の玉が目撃された教室に駆けつけてみると、そこにあったのはドローンに括り付けられた偽物の火の玉。犯人は、仕事中にタバコを吸っていたことを隠すため、火事を怪奇現象に見せかけようとした警備員だったのだ。
今回の事件では、怪文書を遺書と見た西条が自殺寸前の川尻を病院で発見することで収まりを見せる。