俳優・長濱ねるの進化が止まらない! 『366日』莉子役で体現する“等身大の女性像”

俳優・長濱ねるの進化が止まらない

 現在放送中の月9ドラマ『366日』(フジテレビ系)。切ないラブストーリーだけでなく、20代後半を迎えた若者たちの葛藤にも焦点が当てられている。

 明日香(広瀬アリス)と遥斗(眞栄田郷敦)は高校時代からお互い想いを寄せたまま、すれ違い続けて社会人に。再会した2人はやっと心のうちを伝え合うが、その矢先に遥斗が事故に遭い、意識不明の状態となってしまう。

 物語は、高校の同級生の明日香と遥斗に加え、運送会社の野球チームに所属している智也(坂東龍汰)、外資系コンサルタント会社に勤務している和樹(綱啓永)、そして莉子(長濱ねる)を中心に進められていく。

 遥斗と幼なじみの莉子は老人ホームに勤めており、社会人になっても勉強を続けている向上心のあるキャラクターだ。明日香とは今でも仲が良く、2人がついに交際を始めることを聞いて心から喜ぶ姿を見せた。また、遥斗の看病のために夢だったクラリネット講師になることを諦めた明日香に対して、莉子は「まずは自分の生活大事にした方がいいんじゃない?」「この状況を遥斗の彼女として背負ってく覚悟ある?」と声をかける。相手の気持ちを尊重しつつも、自分の思ったこともしっかりと伝えられる芯のある性格だ。

 そんな莉子を演じる長濱ねるは、2019年に欅坂46を卒業後、本格的に役者としてのキャリアをスタート。自身の故郷である五島列島が登場するNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』では、太陽のような明るさを持つさくらを演じたことも記憶に新しい。

 本コラムでは、俳優として進化し続ける彼女がここ1年で出演したドラマとそのバラエティに富んだ役柄を振り返りつつ、“俳優・長濱ねる”としての魅力を探っていく。

 2023年1月期、『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)で長濱が務めたのは、桜町中央署刑事課の動向を見守る警務課の米光麻紀役。警察の制服をしっかり着こなし新たな一面を見せる一方で、超人気コスプレイヤーとして完璧にファンたちを魅了する隠れた一面も披露する。TELASAスピンオフドラマ『警視庁インサイダー~警務課・米光麻紀のランチ捜査~』では主演も務め、上白石萌歌との息の合った掛け合いで印象を残した。

 2023年7月期放送のオトナなラブコメディ『ウソ婚』(カンテレ・フジテレビ系)では、幼なじみの匠(菊池風磨)からウソの結婚相手になってほしいと頼まれる八重を演じた長濱。八重はいつも他人を優先してきた優しい性格の持ち主。しかし、その性格のせいで災難が降りかかってくることも……。少し天然で前向きなところもあるが、本当の気持ちを表に出せない控えめな性格の八重が、ごく自然に長濱自身のイメージともリンクしていたように感じる。

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