『ドクタースランプ』癒やしの名言連発! パク・シネ×パク・ヒョンシクの新たなロマコメ

『ドクタースランプ』癒やしの名言連発!

 第5話、第6話では、ハヌルとジョンウが互いに傷ついた身を、共にいることで癒していく過程が描かれた。つらい時間を過ごすハヌルにとって、ジョンウは救いの存在から、恋愛感情を持つ相手に変わっていた。

 一方のジョンウも、高校生の頃から初恋相手であり、ライバルだったハヌルのことが再会以来気になっていたが、ハヌルがうつ病にかかっていることを知ってから彼女の支えとなるべく寄り添っていた。

 ハヌルは、社会から置いていかれることを恐れ、早く職を探そうと焦っていた。ファボンに麻酔科科長としての面接に訪れたが、過去の経緯を知られ断られてしまう。ハヌルを心配してファボンにやって来たジョンウは、ハヌルとともに観光をして楽しい一日を過ごす。終電に乗ろうと急ぐ2人だったが、駅前で倒れた老人と出くわしてしまう。ジョンウは、倒れた老人に心臓マッサージをほどこすが、医療事故の手術のフラッシュバックに襲われてしまう。ジョンウは、事故のあとから、手術のシーンを何度も繰り返し見るという悪夢を見ていた。

 ジョンウがPTSDにかかっていることを知ったハヌルは、彼に心療内科への受診を勧める。ハヌルとともに心療内科へかかることにしたジョンウは、学年3位だった同級生(イ・ソンギョン)に偶然会う。このシーンで、イ・ソンギョンがカメオ出演するというなんとも豪華な演出にテンションが上がってしまう! イ・ソンギョン演じる学年3位の同級生が、パク・シネ演じるハヌルと、パク・ヒョンシク演じるジョンウを巡って火花を散らすのが面白い。嫉妬したハヌルが、ジョンウを足で蹴ったり、叩いたりする姿や、そんなハヌルに怯えるジョンウのやり取りに思わず笑ってしまう。イ・ソンギョンとパク・シネとパク・ヒョンシクが3人でカフェでお茶をするシーンの華やかさに嬉しくなった。

 ジョンウとハヌルは互いへの想いを認め、ジョンウはハヌルに告白する。本作は、人生のスランプに陥った主人公たちが、互いに寄り添ってゆっくりと休んでいきながら、癒し合い、恋愛をしていく物語だ。その中で、珠玉の言葉が散りばめられている。ハヌルがジョンウに「高校生に戻れたら何がしたい」と問うとジョンウは、「あの時に戻れたらあまりにも無念なお前を抱きしめてやりたい」と、ハヌルと視聴者を胸キュンさせる。

 さらに、「お前は自分をないがしろにしすぎだ、周りよりも自分を大事にして」と言い、「明日の自分のために、今日を乗り越えろ」と心に響き染み渡る言葉を紡いでいく。

 ジョンウがハヌルにかけた言葉の中に、「幼少期、友達との時間、人間関係、趣味、何もかも犠牲にしてきた」と言うシーンがあった。幼い頃から勉強漬けの日々を送り、進学し、周囲の重圧を背負いながら就職し激務に追われ、パワハラでバーンアウトしたハヌル。同じような思いを抱えている人は世界中に多いだろう。私たちは今、もっと自分を大事にするフェーズに入っているのだ。

 本作は、シリアスさとコメディと、恋愛、さらにミステリーの要素もあり全てが絶妙なバランスで融合している。ロマンスのシーンには、THE 韓国ドラマの胸キュン王道展開が盛りだくさんで、「ありがとう!」と言いたくなる。ドラマとしての面白さと、観るだけで癒される珠玉の言葉が散りばめられたヒーリングロマコメが誕生した。

■配信情報
『ドクタースランプ』
Netflixにて配信中
出演:パク・ヒョンシク、パク・シネ、ユン・パクほか
(写真はJTBC公式サイトより)

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