第96回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート ドイツ映画『ありふれた教室』5月公開
第96回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたドイツ映画『The Teacher’s Lounge(英題)』が、『ありふれた教室』の邦題で5月17日より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほかにて公開されることが決定した。
本作は、学校を舞台に、若き女性教師の悪夢のような極限心理をあぶり出すサスペンススリラー。日本劇場初公開となるドイツの新鋭イルケル・チャタクの長編4作目にあたる。チャタク監督は、教育分野で働くさまざまな人々へのリサーチを行い、自らの子供時代の実体験も織り交ぜてオリジナル脚本を執筆。そして、誰にとっても馴染み深い学校という場所を“現代社会の縮図”に見立て、正義や真実の曖昧さをサスペンスフルに描いた。
また本作は、第73回ベルリン国際映画祭パノラマ部門でW受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞で作品賞を含む最多5部門受賞を達成、第96回アカデミー賞では、日本の『PERFECT DAYS』などと共に国際長編映画賞にノミネートされている。
仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、同僚や生徒の信頼を獲得しつつあった。そんなある日、校内で相次ぐ盗難事件の犯人として教え子が疑われる。校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自の犯人捜しを開始。するとカーラが職員室に仕掛けた隠し撮りの動画には、ある人物が盗みを働く瞬間が記録されていた。やがて盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は噂となって広まり、保護者の猛烈な批判、生徒の反乱、同僚教師との対立を招いてしまう。カーラは、後戻りできない孤立無援の窮地に陥っていくのだった……。
主演を務めたのは、ミヒャエル・ハネケ監督の『白いリボン』のほか、『THE SWARM/ザ・スウォーム』『80日間世界一周』などのTVシリーズで活躍するレオニー・ベネシュ。次々と重大な選択や決断を迫られるカーラの葛藤を体現したベネシュは、本作でドイツ映画賞主演女優賞の受賞を果たし、ヨーロッパ映画賞女優賞にもノミネートされた。
あわせて公開された特報映像では、緊迫感漂う音楽とともに、ある盗難事件をきっかけにカーラ(レオニー・ベネシュ)が次第に追い詰められていく様子が映し出されている。
ティザーチラシには、目元に赤いアザのようなものが見受けられる主人公の若手教師カーラがメインに捉えられている。裏面には、人混みの中、カーラが呆然とした表情で佇んでいる姿が切り取られており、「窃盗」「絶望」「崩壊」などのキーワードが散りばめられている。
■公開情報
『ありふれた教室』
5月17日(金)より、新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
監督・脚本:イルケル・チャタク
出演:レオニー・ベネシュ
提供:キングレコード、ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
2022年/ドイツ/ドイツ語/99分/スタンダード/5.1ch/原題:Das Lehrerzimmer /英題:The Teachers’ Lounge /日本語字幕:吉川美奈子/G
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