『ブギウギ』スズ子の人生も新しいステージへ? 近年の朝ドラの“年またぎ”を振り返る

『ブギウギ』の“年またぎ”はどんな展開に?

大阪から京都へと舞台が移った『おちょやん』

 2020年の『おちょやん』は、新型コロナウイルス感染症の影響で変則的に11月30日から放送開始となり、第20話で年またぎとなったが、12月28日に本来の時間帯で、スピンオフミニドラマと共にこれまでの放送を振り返る特番『連続テレビ小説「おちょやん」よいお年を!』が放送された。

杉咲花演じる千代が見つけた“帰る場所” 『おちょやん』希望に満ち溢れた道頓堀編の千秋楽

ちょっと涙がこぼれて、最後にはみんなで笑える。そんな喜劇のような一週間だと思った。  2020年の本編ラスト放送となる、NHK…

 第20話では、思いがけず天海一座の舞台に上がった千代(杉咲花)から溢れ出した感情と言葉が、座長の息子・一平(成田凌)や客の心を動かすことに。千代は父・テルヲ(トータス松本)のせいで借金取りに追われるも、大阪・道頓堀から脱出し、新天地・京都を目指すところで年またぎを迎えた。年明けからスタートする京都編で、女優への道を歩み始める千代への期待感が膨らむ、素敵な年またぎとなった。

“喜美子”戸田恵梨香が悲しみから立ち直った『スカーレット』

 『スカーレット』の2019年末の放送では、喜美子(戸田恵梨香)は、かつて入学がかなわなかった美術学校の講師で世界的芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)と再会を果たす。夫・八郎(松下洸平)の計らいでジョージが現れた時、喜美子は言葉を失うが、ジョージに自分が抱いていた夢を懸命に語る。

 親友の照子(大島優子)たちも参加して、ジョージによる即興の創作実演が行われると、ジョージから刺激と影響を受けた喜美子は、ついに土をこね始める。父・常治(北村一輝)が亡くなって以来、喜美子は悲しみを抑え込んでいたが、ようやく解放されたように皿を作り上げた。喜美子が新しい一歩を踏み出したと感じさせる年またぎとなり、年明けは4年後からが描かれる展開に。

 朝ドラの年またぎは、ヒロインが新たな段階へと向かう局面を描く、期待に満ちた年内最終話となることが多く、『舞いあがれ!』のような“クリフハンガー”は異色だったと言える。果たして、『ブギウギ』はどのような年またぎとなるのだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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