『呪術廻戦』“偽”夏油は「史上最悪の術師」 総力戦の中“脹相お兄ちゃん”が微笑ましい

『呪術廻戦』“偽”夏油は史上最悪の術師

 さて、ここにきて呪術高専京都校の西宮桃、加茂憲紀、三輪霞、禪院真依らが本格的に登場。渋谷事変では出番がなかったといってもいいほどに極端に登場シーンが少なかったが、“偽”夏油相手への攻撃、特にシン・陰流を放つ三輪を演じる赤﨑千夏の魂のこもったセリフと、アニメーションが素晴らしかった。さらにあれだけ戦いごとを嫌がっていた日下部篤也とパンダも加わり、いよいよ総力戦の様相を呈してきた。

 脹相が登場し、“偽”夏油が「史上最悪の術師」であり、呪胎九相図の制作者でもある加茂憲倫であることが明らかとなる。弟たちのことを思いながら「全力でお兄ちゃんを遂行する!」と“偽”夏油に立ち向かう脹相がカッコいい。「渋谷事変」での虎杖との戦闘シーンを始め、弟との記憶のシーンにアニオリが追加されているところを見ると、脹相というキャラクターを制作陣がいかに大切にしているのかが伝わってくる。

 脹相と“偽”夏油が争っている間に、虎杖たちは五条の救出を目論むが、そこに裏梅が立ちはだかる。謎に包まれていた裏梅だが、この「渋谷事変」でかつて宿儺の側近であったことが明かされ、現在は“偽”夏油と協力関係を結んでいる。加茂や日下部のセリフからも分かるように、かなり手強い呪詛師の一人。作中のシリアスなシーンではあるのだが、「俺はお兄ちゃんだ」(脹相)、「真面目にやってくんねーかなぁ!」(虎杖)という兄弟の会話が微笑ましい。

 最後には九十九由基が虎杖たちのピンチに駆けつけた。“偽”夏油には直接的には関係していないが、九十九はかつて夏油が呪詛師の道へと進むきっかけを作った人物。“偽”夏油の表情を見るに、過去の記憶はあるようだ。いよいよ次回が渋谷事変の最終回。どのような結末が待っているのか、楽しみに見届けたい。

■放送情報
TVアニメ『呪術廻戦』第2期
MBS/TBS系にて、毎週木曜23:56~放送
キャスト:榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、中村悠一、島﨑信長、櫻井孝宏、諏訪部順一、三瓶由布子
原作:『呪術廻戦』芥見下々(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史、小磯沙矢香
副監督:愛敬亮太
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:石川大輔(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介
音楽:照井順政
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作:MAPPA
「渋谷事変」オープニングテーマ:King Gnu「SPECIALZ」(Sony Music Labels)
「渋谷事変」エンディングテーマ:羊文学「more than words」(F.C.L.S./Sony Music Labels)
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
公式サイト:https://jujutsukaisen.jp

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