サモ・ハンが「俺は倉田の作品には出る」とオファーを即決 倉田保昭が明かした2人の絆

倉田保昭、サモ・ハンとの再共演秘話を明かす

 80歳を迎えた現役アクション俳優・倉田保昭が、盟友サモ・ハンと再共演を果たした映画『夢物語』が、7月17日に公開される。これに先駆け、5月30日に「新宿東口映画祭 2026」でEpisode3『不思議の国のドラゴン』が初上映された。

 満員の客席を見渡した倉田は「ありがたいですね。私のような大根役者も、60年やっていると大根じゃなくなると。やっぱり続けることがすごく大事。高齢者の方にも『アイツがやっているんだから自分もできるよ』という気持ちになってもらえたら」と笑顔で挨拶した。

 本作は、世界のアクション界を牽引する谷垣健治監督、坂本浩一監督、下村勇二監督がそれぞれ演出した3つの物語で構成されたオムニバス作品。倉田は「倉田アクションをちゃんと知っている3人のうち、1人でも欠けたらダメだと思っていました。今や僕らを飛び越え世界の監督になって、私も嬉しい」と感慨深げに語った。

 この日上映された谷垣監督作品『不思議の国のドラゴン』では、泥だらけのアクションを披露。「もっとカッコよく構える練習をしていたのに、ただ殴られる、倒れる、血だらけになる(笑)。メイクも『泥でも塗っていりゃいいよ』という感じで、年寄りをいじめているんじゃないかと思った」とジョークを交えて撮影を振り返った。

 ジャッキー・チェンやジェット・リーらと激闘を繰り広げてきた倉田は、アクション俳優歴60周年。「刀のアクションよりも素手が一番大変。僕は天才ではないので、人よりも数多く同じことを繰り返してきました。80歳を過ぎてボディアクションをやる方は、今後もいないでしょう……だからって、私がすごいと言ってるわけではないですよ?」と笑いを誘い、「アクションができなくなるまでやるしかない」と、“世界最高齢アクション俳優”としての矜持をのぞかせた。

 劇中では、香港映画界のレジェンドであるサモ・ハンとの映画『七福星』以来、約40年ぶりとなる立ち回りも実現。倉田は「恐る恐るサモ・ハンさんに『自主映画みたいな作品だけど出てくれる?』と聞いたんです。そうしたら、ストーリーや予算の話を一切せずに『俺は倉田の作品には出る』と。香港映画界でサモ・ハンに『ちょっと悪いけど出てくれる?』と言える人はなかなかいないですからね(笑)」と、2人の絆を明かした。

 本作のタイトルは『夢物語』。倉田はこの映画自体が自分にとっての「夢物語」と語り、「人に追いかけられたり、投げ飛ばされたり、(今までの作品では)いい夢を見たことがないんです。たとえば成功したとか、女性と知り合ってゲットしたとかがない。知り合ってイケるかなと思うと、肘鉄を食らったりして(笑)。(本作を通じて)夢ってこういうものなのかなと感じましたね」と話した。

 主題歌は倉田自身が作詞と歌唱を担当。作曲を高取ヒデアキ、編曲を籠島裕昌が手がけた。ブルース・リーについて綴った歌詞は「5分ほどで書けた」というが、普段カラオケにも行かない倉田は、自宅の道場で3カ月間、毎日発声練習をしてレコーディングに挑戦。

 倉田は「先生方からは『上手く歌おうとせず感情で』と言われたけど、歌ですからね。アクションよりもプレッシャーがかかりました」と笑い、「ブルース・リーを知っている人間が歌うからこそ意味があると思い、頑張りました」と力を込めた。

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