川井田夏海×大塚剛央×七海ひろき×花乃まりあ、『北極百貨店』の反響に感慨ひとしお

『北極百貨店』川井田夏海らが反響を語る

 現在公開中の映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』の公開御礼舞台挨拶が11月5日に新宿バルト9にて開催され、川井田夏海、大塚剛央、七海ひろき、花乃まりあが登壇した。

 小学館『ビッグコミック増刊号』で2017年から連載を開始し、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した西村ツチカの人気漫画をアニメ映画化した本作は、不思議な百貨店「北極百貨店」を舞台に繰り広げられる、新人コンシェルジュと“特別な”お客様のファンタジーストーリー。

 新人コンシェルジュとして働く主人公・秋乃を演じた川井田。自身の周りでの反響について聞かれると、「久しく連絡を取っていなかった小学校時代からの友人が、たまたま映画館で予告編を見て私の名前を見つけたみたいで。『川井田夏海って一人しか知らない! 言ってよ!』と、映画を観た後に連絡をくれて。お互いの成長を感じながら、話すうちに今も同じ趣味が継続していることを知ってまた連絡を取れてよかったです」と嬉しそうに語った。まだ劇場には行けていないという謎のペンギン・エルルを演じた大塚は、「SNSで『#北極百貨店に行ってきました』というハッシュタグをつけてくださっている皆さんの感想を見ていると、何回も観に行っている方が本当にたくさんいらっしゃって、ウーリーさんに心を持っていかれる方がいっぱいいて。あと、面白かったのが『#北極百貨店に行ってきました』だけの投稿があって。いい報告だなと思いましたね(笑)」とコメントした。

 クジャクを演じた七海は「劇場に観に行った際に、お客さんの反応を見てみると小さいお子さんが帰り際に歌を歌っていたんです。それがすごくかわいくて。お子さんが観ても、耳に残って、目にも心にも優しい作品なんだなと思いました。子供のころに観た映画ってすごく心に残るんじゃないかと思うので、あの子の中でどんなふうに残っていくのかなと思いましたね」と劇場で感じたことを明かした。クジャク彼女を演じた花乃は、2人の姪っ子がいることを明かし、「私がクジャクの姿で出てくると思っていたらしくて、まだかな、まだかな、と楽しみにしてくれていました。家族で楽しめる作品に出演させていただいて本当に良かったです」と家族とのエピソードを語った。

 さらに川井田が秋乃というキャラクターを演じたことについて聞かれると、「秋乃は、危うさすらあるくらいまっすぐな女の子で、体当たりしか知らない。魔法も使えないし。レベル1のような状態からスタートする感じが自分と重なって、あまり深く考えずに出たものを撮っていただいた感じでした。前回の舞台挨拶で、津田(健次郎)さんが『ほぼドキュメンタリーだったよ』とおっしゃってくれて。あの時の私にしかできなかったのかなと思っています」と答えた。

 また、エルルのクライマックスのシーンについて、演じた大塚は「エルルはこれからの北極百貨店のことを考えていて、秋乃という存在が現れて、秋乃という光は彼にとって大事な出会いだったのかなと。エルルのあんな顔が見れるのはあのシーンだけじゃないかなと思います。アフレコの際はどこまでやろうか悩んだんですが、いい塩梅でできました」と終盤のあるシーンについて力を入れたことを言及した。

 彼女への求愛行動が止まらないクジャクを演じた七海は、本作で最も気になるキャラクターについて「選ぶのが難しい! どのキャラクターもかわいくて選べないけど選ぶとしたら、私はアザラシが好きで。原作を読ませていただいて『アザラシが出る〜、どんなキャラクターだろう!』と思っていたら、カリブモンクアザラシ! 文句ばっかり言っていて」と動物の名前がキャラクターとリンクしていると驚いたことを打ち明けた。続けて「カリブモンクアザラシは秋乃を困らせるけど、ああいうお客さんがいると人の成長にもつながるし、キャラクターとしても大きいなと。いけないぞと思いながらも、気になるキャラクターではありました」と語った。

 本作で声の仕事は初挑戦だったという花乃は、「全くの初めてだったので『どうやってやるんだろ』から始まり、『ランプがついた時に話すんだよ』というところから教えてもらって。すごくドキドキしていたんですが、七海さんと一緒にアフレコさせていただいて、それだけでリラックスできました。始めてだからこそ、まだ(声の仕事の)難しさにも到達していないかもしれないのですが、七海さんが常に愛の言葉をかけてくれて気持ちよくなってしまって、緊張したというより楽しかったの方が大きかったです」と話すと、その現場を別室で見ていたという川井田は「モニターで見させていただいたんですが、ほぼ見えていなかったです。光り輝いていて見えなかった、愛の現場でした」と撮影秘話を明かした。

 花乃は最後に、「リピーターがたくさんいらっしゃるとお聞きして嬉しく思っています。ぜひ皆さんもまた何度でも観ていただけると嬉しいです」と語り、七海は「私も映画館で観て、何回観てもいろんな発見がある作品だなと改めて思いました。ですので一人でもいいですし、ご家族とでも、ご友人とでもいいですし、大切な方と、何度でも観ていただけたらと思いますので、温かい気持ちになりたい時はぜひ北極百貨店にいらしてください」と客席に呼びかけた。

 大塚は、「以前監督もおっしゃってましたが、このキャラクターがこの場所でしゃべっていて背景に意味があって、観るたびに新しい発見があって。それ以上に何回観ても楽しい作品だなと思うので、難しいことは考えず、お時間ございましたら何回でも足を運んでいただけたらと思っております」とコメント。川井田は「こうして表に立って喋らせていただくのは声優がほとんどですが、私たちは作品のほんの一部だけ力を貸す形で参加させていただいて。原作の先生や監督がいて、監督がやりたいと言って劇場化しようとしてくれた方がいて、音楽を付けてくれる方がいて、スケジューリングしてくれる方がいて、この作品ができています。でもこの作品を受け取ってくださるみなさまがいないと完成しないものなので、この作品を観ようと思ってくださって、観てくださって本当にありがとうございました。今後の人生にも寄り添ってくれる作品になれば嬉しいです」と感謝を述べた。

(左から)大塚剛央、川井田夏海、七海ひろき、花乃まりあ
花乃まりあ
川井田夏海
七海ひろき
大塚剛央
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■公開情報
『北極百貨店のコンシェルジュさん』
全国公開中
原作:西村ツチカ『北極百貨店のコンシェルジュさん』(小学館『ビッグコミックススペシャル』刊)
声の出演:川井田夏海、大塚剛央、飛田展男、潘めぐみ、藤原夏海、吉富英治、福山潤、中村悠一、立川談春、島本須美、寿美菜子、家中宏、七海ひろき、花乃まりあ、入野自由、花澤香菜、村瀬歩、陶山恵実里、氷上恭子、清水理沙、諸星すみれ、津田健次郎
監督:板津匡覧
脚本:大島里美
キャラクターデザイン・作画監督:森田千誉
音楽:tofubeats
主題歌:Myuk「Gift」(Sony Music Labels Inc.)
アニメーション制作:Production I.G
配給:アニプレックス
©2023西村ツチカ/小学館/「北極百貨店のコンシェルジュさん」製作委員会
公式サイト:https://hokkyoku-dept.com/
公式X(旧Twitter):HOKKYOKU_Dept
公式Instagram:hokkyoku.dept

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