8歳のソフィア・オテロがベルリン映画祭主演俳優賞受賞 『ミツバチと私』2024年1月公開へ
第73回ベルリン国際映画祭にて主演のソフィア・オテロが史上最年少の8歳で主演俳優賞を受賞したスペイン映画『20000種のハチ(仮題)』が、『ミツバチと私』の邦題で2024年1月5日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開されることが決定した。
夏のバカンスでフランスからスペインにやってきた家族。8歳のアイトールは、自分の性自認が分からず、違和感と居心地の悪さの悩み、心を閉ざしていた。母はそんなアイトールを愛しながらも向き合い方に迷っている。ある日、叔母が営んでいる養蜂場でミツバチの生態を知ったアイトールは、ハチや自然と触れ合うことで心をほどき、多様性を受け入れ、ありのままで生きていきたいという思いを強くしていく。
第73回ベルリン国際映画祭にてオテロの自然な演技が評価され、史上最年少の8歳にして最優秀主演俳優賞を受賞した本作。ベルリン国際映画祭は、2020年に男優賞・女優賞が廃止。性別区分のない主演俳優賞、助演俳優賞が新設され、まさにそれを体現する形での受賞となった。オテロは約500人の中からオーディションで選ばれた新人で、本作が映画初出演となる。
監督を務めたのは、数々の短編を監督し、『Chords』が第75回カンヌ国際映画祭の監督週間で上映された実績を持つスペイン人のエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン。本作は長編デビュー作となり、ベルリン国際映画祭の銀熊賞に加え、ギルド賞をW受賞。さらに、第26回マラガ・スペイン映画祭でも最優秀スペイン映画賞を受賞している。監督は「家族との関係が、自分探しの旅にどう影響するのかを探りたかった」と語っており、トランスジェンダーの悩みを抱える本人だけでなく、母、祖母ら3世代の視点を交え、それぞれの考えで人生を生き抜く姿を描く。
あわせて公開された日本版ポスターは、主人公アイトールを中心に、繊細な表情に柔らかな光が差し込む様子を写しており、右下には「生まれ変わったら、女の子になれるのかな?」という劇中に登場する台詞が添えられている。
場面写真では、ベットの上でアイトールが穏やかな表情で微笑みながら母親を見つめるシーンが切り取られている。
なお本作は第36回東京国際映画祭で一足早く上映され、エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督の来日も予定されている。
■公開情報
『ミツバチと私』
2024年1月5日(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
監督・脚本:エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン
撮影:ジナ・フェレル・ガルシア
美術:イザスクン・ウルキホ
編集:ラウル・バレラス
出演:ソフィア・オテロ、パトリシア・ロペス・アルナイス、アネ・ガバライン
配給:アンプラグド
後援:駐日スペイン大使館
2023年/スペイン/128分/1:1.85/スペイン語・バスク語・フランス語/英題:20000 Species of Bees/カラー/5.1ch/字幕:大塚美左恵
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