草彅剛、『ミッドナイトスワン』公開3周年を迎え観客に感謝 「僕にとっても大きな作品」

草彅剛、『ミッドナイトスワン』3周年に感謝

 また、イベントの後半では、2024年5月に公開される草彅の新たな主演映画『碁盤斬り』の新キャストが発表された。スクリーンに清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、国村隼と、キャスト陣の写真が大きく映し出されると、会場からは大きな拍手と驚きの声があがった。

 草彅は「最高でしたね」と小泉との思い出話を語り、「キョンキョンはね、若い頃めちゃくちゃお世話になって。『オトコのコ オンナのコ』っていうCDに呼んでくれたんですよ。もう何十年も前の連続ドラマ『まだ恋は始まらない』(フジテレビ系)でも、坂井真紀ちゃんに恋い焦がれる、1時間にワンシーンしか出ない役で共演して。デビューしてすぐで、すごい緊張して(笑)」とエピソードを披露。また、小泉から17年前にもらったTシャツに、17年ぶりにサインもらったことも明かした。

 草彅は「(Tシャツが)今回の役に合ってて、(柳田)格之進の。和柄でつばめが飛んでて、今度みせてあげるね! サインもらったから」「僕は引っ越すたびにずっと持ってて。よかったー! 誰かにあげなくて、これが今回の撮影で一番感動した」と話すと、会場には笑い声が響くなど、楽しいトークとともに会見が続いた。

 また、市村についても過去の共演作品に触れながら「今回もいい役どころでお互いが戦えたんじゃないか」と手ごたえを感じた様子。さらに草彅は「これだけは言っておけって言われて……」とポケットからメモを取り出し、「この映画はですね、囲碁はめっぽう強い、落ちぶれても武士の誇りを忘れない男の仇討ちの物語なんだって、一言でいえば冤罪と復讐の映画……これ言わないと怒られるやつだったの(笑)」と『碁盤斬り』の物語を紹介。

 再び仕切り直して言い直すと、会場のファンも笑いが止まらない様子。草彅は改めて「自分の言葉に置き換えますと、激情のね、すっごい感情が渦巻くわけですよ。江戸時代で、柳田格之進の落語の世界で、長いお話があるんですよ。原作があって、それをちょっと勉強していただくとストーリーはすごくわかってくると思う」と解説。

 続けて「落語の世界っていろいろ話が変わってたりするんだけど、僕の役は古臭くて、いまの現代の考えだとありえないような、すごいお堅い、かたぶつな感じなんですよ」と、自身が演じる柳田格之進のキャラクターについて説明。「一つ決めると曲げられないんですよ。曲げられないっていう気持ち、魂みたいなものがすごいぐっとくるような。普段の僕とは全然違くて」と自身の性格と照らし合わせながら語り、「そんなふうに決めなくて、ちょっと流されればいいじゃないかって思うんだけど、その流されない気持ちっていうのがもしかしたら、いまの時代にとってめちゃくちゃ大事なことを訴えかけてくれるんじゃないか」と思いを語った。

 続けて草彅は「それに取り巻く人、みんなすごくこだわりが強くて!」と口調を強めた。斎藤の役について、司会者が格之進と因縁のある役どころだと説明すると、草彅は「本当に憎らしいの! ほんとだよ!」と力説。「役に入り込んでいて、こだわりが強くて」と斎藤の役作りを称賛。「(草彅と斎藤が)ぶつかるわけですよ。それはこの映画の中でのすごい見どころなんです」と強調。「囲碁でも戦うし、白石(和彌)監督って、囲碁のおとなしい世界だけじゃ終わらないんですよ、戦うんですよ。ここが見どころです」と念を押した。

 また、清原から草彅との共演を喜ぶメッセージが寄せられ、司会者が代読。草彅は清原について「すごく繊細なお芝居をされて、清原さんが。本当にぽろっと、おこがましいんだけど、『清原さん、すごいいいお芝居だね』ってポロっと言ってしまったの。そういうのって失礼じゃないですか、逆に。おまえ何様だよって。そんなの女優さんなのにあたりまえじゃんって。思わず言っちゃった。絶対あそこはカットじゃないので、観てもらいたいな」と語り、「楽しかったです。彼女がいるから格之進も、癒される部分があったりして、すごい格之進にとっては光りのような存在ですね」と続けた。

 このほかにもキャスト陣一人ひとりについてコメントするなど、撮影の充実っぷり、手ごたえがありありと伝わってきた。

 最後に草彅は「今年撮った作品なので、桜がちょうど京都で咲き始める頃から、撮り終えた頃がちょうど桜が散ってるくらいで」と季節の風景を盛り込みながら回顧。

 「一言でいうと、どんな?」と司会者から振られると、草彅は再びポケットからメモを取り出し「仇討ち、冤罪、復讐の映画……」と読み上げると、会場からは一層大きな笑い声があがった。

 草彅は「3周年経って記念すべき舞台挨拶に、その劇場に来ていただいてありがとうございます」と改めてお礼を述べ、「こういうことって、なかなかないことなんで、これを機にステップアップしていきたいです。毎日ね、コツコツやるしかないと思うので、何でも。映画もそれ以外も。それを振り返ったときに大きなものになると思うので、全ては繋がっていると思います」とコメント。

 続けて「こういうたまにいいことがあると、自分の中でコツコツ、いい貯金をね、人生の貯金ができればいいなって思ってます。みんなも『ミッドナイトスワン』と一歩一歩というか、ちょっとずつちょっとずつ人生を歩んでいければと思っています。みなさんの応援があってのことでした。今日はどうもありがごうございました」と締めくくり、「それではまた、バイバイ!」「またね!」と笑顔で手を振りながら会場を後にした。

■公開・配信情報
『ミッドナイトスワン』
TOHOシネマズ 日比谷にて毎週水曜日に上映中
Netflixにて配信中
©2020 Midnight Swan Film Partners

■映画『ミッドナイトスワン』入場者プレゼント情報
配布アイテム:映画『ミッドナイトスワン』オリジナルポストカード
配布劇場:TOHOシネマズ 日比谷
配布期間:9月27日(水)~12月27日(水)の毎週水曜日
【第1弾】9月27日(水)、10月4日(水)、10/11日(水)、10月18日(水)、10月25日(水)
【第2弾】11月1日(水)、11月8日(水)、11月15日(水)、11月22日(水)、11月29日(水)
【第3弾】12月6日(水)、12月13日(水)、12月20日(水)、12月27日(水)
※同じ弾であれば、同じ絵柄のポストカードの配布となります。
※第1弾~第3弾で絵柄が異なります。
※お一人様1回のご鑑賞につき1枚お渡し致します。
※ご入場の際に配布致します。

■公開情報
『碁盤斬り』
2024年5月、TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー
出演:草彅剛、清原果耶、中川大志、奥野瑛太、音尾琢真、市村正親、斎藤工、小泉今日子、國村隼
監督:白石和彌
脚本:加藤正人
配給:キノフィルムズ

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