『名探偵コナン 純黒の悪夢』キュラソーと灰原のやり取りに注目 安室VS赤井の決闘も

『名探偵コナン 純黒の悪夢』の見どころ解説

 9月15日に放送された『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』(以下、『天国へのカウントダウン』)に引き続き、9月22日に日本テレビ系『金曜ロードショー』にて劇場版『名探偵コナン 純黒の悪夢』(以下、『純黒の悪夢』)が放送される。『天国へのカウントダウン』に引き続き、コナンと黒の組織が対峙するストーリーが展開される作品だ。本稿では先週の『天国へのカウントダウン』に続いて『純黒の悪夢』の見どころを紹介したい。

 リニューアルオープンとなった東都水族館を訪れたコナンたちは、記憶を失ったオッドアイの女性と知り合う。女性の正体が分からないまま一緒に水族館を巡る少年探偵団であったが、コナンと灰原はふとしたトラブルをキッカケに、女性の正体が黒の組織に関係しているのではないかと怪しむ。一方、ジンやウォッカらは、組織に潜入しているスパイ、通称・NOCを次々に殺害する。やがてその手は、日本警察の公安からのNOCである安室透、そしてCIAからのNOCである水無怜奈にも及ぶこととなり……。

 本作のオリジナルキャラクターであるキュラソーは、組織のメンバーでありNOCの情報を警察庁から盗み出した張本人。組織のNo.2であるラムの側近だったキュラソーであったが、警察庁からの逃亡中に記憶を失うこととなる。組織の幹部クラスのメンバーとしてこれまでに悪事を働いてきたであろうキュラソーが、少年探偵団のメンバーとの触れ合いの中で気持ちが変化し組織を裏切る決断をするストーリーは、灰原哀が組織を抜け出して少年探偵団と交流するなかで変化していく様とも重なる部分がある。特に終盤におけるキュラソーと灰原のやり取りにグッと来たファンも多いのではないか。

 また、『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(以下、『黒鉄の魚影』)で登場する組織のメンバー・ピンガは、キュラソーが亡くなったことでラムの側近となったキャラクターだ。直接的な繋がりがあるわけではないものの、『黒鉄の魚影』をより立体的に楽しむためにはこの『純黒の悪夢』の鑑賞はマストと言える。水族館での穏やかな少年探偵団との交流や、緊迫するクライマックスでの鬼気迫るさまと、様々な表情を見せるキュラソーの声を担当するのは、天海祐希。これまで宝塚歌劇団や様々なドラマ・映画で培ってきた彼女の幅広い演技が、本作におけるキュラソーというキャラクターをより人間味の溢れる人物にしている。ぜひ天海の声の演技にも注目してほしい。

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