ファーストサマーウイカが斬新! 橋本環奈×重岡大毅『禁じられた遊び』は新感覚ホラー?

『禁じられた遊び』は新感覚ホラー?

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、映画『リング』でJホラーに目覚めた宮川が『禁じられた遊び』をプッシュします。

『禁じられた遊び』

 「エロイムエッサイム エロイムエッサイム」。『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)の「イワコデジマ イワコデジマ」に匹敵する“謎の呪文”が一度聞いたら耳から離れない……。本作『禁じられた遊び』は、清水カルマの同名小説を『女優霊』や『リング』などを手がけた“Jホラーの名匠”中田秀夫監督が映画化した“体験型ホラーエンターテインメント”だ。

 W主演を務めたのは、2022年公開の『カラダ探し』でホラー映画に挑んだことも記憶に新しい橋本環奈と、本作がホラー初挑戦となるジャニーズWESTの重岡大毅。橋本は“映像ディレクター”という本人と役のミスマッチさが逆に活きていて新境地と言えるし、重岡は『#家族募集します』(TBS系)で演じた赤城俊平に重なる“いいお父さん”感がこれでもかと言うほど溢れ出ている。また、2人とも表情の演技に定評があるだけに、ホラー作品との相性はバッチリ。ビジュアルなどでもその雰囲気を漂わせている若干オーバー気味な演技が、逆に作品のエンタメ要素と合致していて小気味良い。

 その“エンタメ要素”を最大限に担っているのが、霊能者・大門を演じたシソンヌの長谷川忍と、大門の弟子・黒崎を演じた猪塚健太。長谷川が「映画の良いアクセントになるか、映画館が失笑の渦に包まれるか、自分では判断しかねます」(※)とコメントしているように、人によっては好みが分かれるような描写ではあるが、個人的には良いアクセントになっていたように思う。中田秀夫と共にJホラーブームを牽引した清水崇が『ミンナのウタ』で真正面から“怖い”ホラーに挑んだのとは対照的に、中田秀夫は『“それ”がいる森』に続いて、ホラーの中でも新しいジャンルを追い求めているのが感じられる。

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