『CODE-願いの代償-』七海の殺害は明日香と八重樫の共犯? CODEに隠れた真実を考察

『CODE』物語に隠された真実を考察

 坂口健太郎主演ドラマ『CODE-願いの代償-』(読売テレビ・日本テレビ系)が、9月3日に最終回を迎える。これまでのポイントを整理しながら、ラストの展開を考察してみたい。

 最終回での焦点は、CODE開発の黒幕は誰か、七海悠香(臼田あさ美)を殺害したのは誰か、この2点となる。

CODE開発の黒幕は誰か

 CODEの開発に関わったのは、IT企業「ランリーテクノロジー」社長・市川省吾(玉山鉄二)だということは分かっている。しかし、市川は作った目的はビジネスのためで、ユーザー同士で願いごとを叶えあう純粋なマッチングアプリとして制作に携わったが、「制裁機能」を加えたのは自分ではないと言う。プログラムを書き換えた人物は一体誰なのか。

 市川には真の目的があった。それは、総務省と秘密裏に進める「プロフェット」計画。プロフェットとは、個人情報と関連情報のビッグデータをランリー社が開発した量子コンピューターによって分析し、政治経済、世論の動向について予測するAIシステムを導入すること。実現すれば人々の生活向上が期待できる大きな起爆剤となり、CODE犯罪をも撲滅できて、人間と犯罪を同時に取り締まることができる。計画のミーティングには、市川の他に、神奈川県知事・青柳(新納慎也)、滝田総務副大臣(本田博太郎)、そして県警本部長・相沢(陽月華)が出席。ミーティングを見た二宮(坂口健太郎)は、CODEがばら撒かれたのは、CODEによる犯罪が増えれば、対抗するプロフェット計画を求める声が大きくなることを狙ったものと考えた。

 市川はCODEを使う人間に問題があるという考えだ。NPO法人「ウェルネス・ハートピア」のケアリングクラウンとして病院を回り子供たちの心をケアをしていることからも、元々は本当に幸せになるためのマッチングアプリ開発をしていたが、CODEを通じて人の欲望に幻滅し、犯罪者同士で潰し合わせることで悪はこの世から消すべきという考えに変わっていったのかもしれない。しかし、さすがに政府と県警による計画となると、単にビジネスのレベルではないだろう。本当にCODEの暴走を止める為に手段を選ばず技術の導入を急いでいるとも考えられる。

 もし市川の言葉を信じるのなら、プログラムを復讐アプリに書き換えた人物は一体誰なのか。おそらく、市川個人かランリー社に恨みを持つ人物だ。最終回に新キャラが登場するのは考え難いので、そう考えると、現在の登場人物の中でハッキング技術が優れ、アプリを改ざんできる技術を持つのは、天才ハッカーの三宅咲(堀田真由)の一択。その動機は、CODEの秘密を調べていた雑誌記者の兄が殺されたこと。最終話の予告で「お兄ちゃんを殺した奴が許せなかった」と泣いて告白している。ただ、たとえ咲がプログラムを改悪したとしても、ここまで大事になるとは予想しておらず、自分の命が狙われるまでにCODEが一人歩きしたと考えるのが無難か。

七海悠香の殺害に警察が関与している可能性

 では、誰が七海を殺したのか。

 七海が亡くなった理由は、CODEが犯罪にからんでいることに気づき、口封じのため消されたのだと友人の小島明日香(伊藤歩)が話した。明日香はアプリ開発会社「VORG SYSTEM」のプログラマーで、CODEの危険性を七海に相談し、捜査していた。しかしCODE開発にランリーが関与していることを調べた人間も殺害する指示が出るようプログラムされていたことから、二宮には危険が及ばないように話していなかった。

 CODEに関して本部長の相沢もプロフェット計画を通じてもし深く関与しているのなら、本部長の指示で消されたことになる。もしくは、警察内部にいる身近な人物の犯行とするならば、相関図で警察関係で残るのは二宮の後輩・八重樫(兵頭功海)のみとなるため、実はCODE側で実行犯である可能性が高い。

 ただ、あくまでも七海の死の経緯は明日香の証言のみで、それが嘘の可能性も十分にある。市川かライリー社か、もはや人類に何か恨みがあって彼女がCODEを改悪していてもおかしくない。事件が終わるまで警察の保養施設に匿われることになり八重樫にエスコートされ車に乗ったが、CODEの核心に迫る人物なのにたった1人のエスコートはあまりにも雑だ。もし、八重樫がCODE側の人間なら速攻消されているだろう。ただ、2人が繋がっていたらどうか……。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる