眞島秀和、年齢を重ねて気づいた役柄ごとの面白さ 愛犬への並々ならぬ愛情も

眞島秀和、年齢を重ねて気づいた芝居の面白さ

「やっぱり愛犬が一番大事です」

――役者を始めた頃と今で、仕事に対する思いにどんな変化がありますか?

眞島:初めはギラギラしている部分もあったし、まずは「職業として成立させたい」という思いが強かったです。今でも「どうなっていきたいですか?」とか聞かれることもありますけど、シンプルに現場に呼んでもらえる俳優でいたいなと思っています。

――当時と今で、演じ方にはどんな違いがありますか?

眞島:若いときは周りが見えていないので、ただ自分の役をどう演じるか。とにかく一生懸命やっていたと思いますけど、今は役柄によって、やっぱり考えることがありますよね。たとえば今回だったら、髙橋さんがメインで物語を背負っていくわけで、脇だからこそ、限られた枠の中で、時間も凝縮して芝居を組み立てていかなければいけない。そういうところは、若いときには気づけなかった気がします。

――主演もされている中で、脇の面白さをあらためて感じることもありますか?

眞島:物語の時間をすべて背負っていくような役柄ももちろん楽しいですけど、脇の場合は、立ち位置によって自由度がありますからね。“役者の芝居を大事に撮っていきます”というのは、どの作品、どの役であっても変わらないけど、どうしても役ごとに使える時間は変わってくるので、役者としてそこを考えていくのが面白いなと思います。

――今回のように若い世代との共演も増えていると思いますが、若い方と接するときに意識していることはありますか?

眞島:特に意識していることはないですけど、たとえば「ここのお芝居どうしようかな」とか、いろいろと悩みながらも一生懸命やっている姿から勇気をもらえます。「頑張ってる人の姿っていいな」と、いつも思いますね。スタッフにもだいぶ年下の人が増えてきたので、「この現場がすごく楽しかったな」とか、「この仕事をやっていてよかったな」と思えるような機会になったらいいなって。そこから自分も刺激をもらって、もっと仕事を楽しんでいけたらいいなと思います。

――それは、キャリアを重ねて来られたからこそ生まれる思いですよね。

眞島:いやいや、まだ全然足りてないですけどね。自分の子ども世代でもおかしくない人たちとの共演も増えてきたので、温かい目で見ることが多くなりました。

――ドラマのタイトルにもある「ハレーション」には“悪影響を与える”といった意味がありますが、悪いことに限らず、眞島さんが誰かに影響を受けたことはありますか?

眞島:誰だろう……自分自身かな。年齢的にも体力が落ちてきたので、自分自身のそういう変化に影響を受けて、「なんとかしなきゃな」と思って運動するようになった、とかですかね。って、なんか違いました?(笑)

――いえいえ(笑)。眞島さんは、どんなときに「体力が落ちたな」と感じるのかなと思いまして。

眞島:なんか疲れが取れないなぁとか、そんなことばっかりですよ(笑)。でも、最終的には体力勝負の仕事なので、現場をちゃんと盛り上げていけるような役者でいたいな、なんて思ったりもします。やっぱり長くこの仕事をやりたいから、体力はつけておこう、みたいな。

――長くこの仕事をやりたい、というのは?

眞島:歳を重ねることでできる役もあるので、そこに興味があるというか。自分が歳を重ねていったときに、どんな役者になっているんだろうっていうところに興味があるので、体力をつけることもそうだし、いろんな現場に呼ばれ続けたい、というのもそうだし、全部そこに繋がっているってことですね。

――若手の役者さんに聞くことが多い「今後どんな役をやってみたいですか?」という質問を、眞島さんにしていいものなのかなと。

眞島:あははは。いろんな役をやりたいですよ。具体的に「これ」という役はないけど、歳を重ねなければできない役もあるじゃないですか。たとえば社会的に地位があるような、若いときには絶対にできないような役とか、これからできたらいいなと思います。

――ドラマでは「七夕」がひとつのキーワードになっていますが、眞島さんが今、短冊に書いて叶えたい願い事はありますか?

眞島:愛犬が長生きしますように。やっぱり愛犬が一番大事です。

――以前、インタビューさせていただいた際に「愛犬の前では赤ちゃん言葉を使う」とおっしゃっていたのを、先ほど髙橋さんにもバラしてしまいました。

眞島:(一瞬険しい表情を見せて)……まあ、いいでしょう!(笑)。

――(笑)。最後に、眞島さんにとって印象的な「七夕の思い出」を教えてください。

眞島:母方の実家が仙台に近いので、子どもの頃は毎年、仙台の七夕まつりに行ってました。七夕飾りが並んだ商店街をひたすら歩いたなっていうのが、僕の七夕の思い出です。子どもがワイワイ楽しむようなお祭りではなくて、わりと大人っぽいお祭りで。その光景は、今でもすごく記憶に残っています。大人になったら感じ方も違うでしょうし、また行ってみたいですね。

■放送情報
『ハレーションラブ』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:30〜0:00放送中
出演:髙橋ひかる、眞島秀和、一ノ瀬颯ほか
脚本:若杉栞南
演出:内藤瑛亮、長部洋平、高杉考宏、竹園元
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子(テレビ朝日)
プロデューサー:髙木萌実(テレビ朝日)、清家優輝(ファインエンターテイメント)
制作協力:ファインエンターテイメント
制作:テレビ朝日
©︎テレビ朝日

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