『らんまん』中田青渚がいつの間にか“強き母”に 田邊を変えた聡子の成長に心奪われる
かつて田邊(要潤)は自分の妻である聡子(中田青渚)に、彼女の「静けさを愛している」と言っていた。だが、聡子はただ大人しいわけではなかった。『らんまん』(NHK総合)の第99話は、聡子のその芯の強さが光った回となった。
恩人である森有礼(橋本さとし)が暗殺されて程なく、女学校が廃止された影響でそれまで務めていた高等女学校の校長を退任せざるを得なくなった田邊は、相次ぐ悪い知らせに自暴自棄に。家で酒に酔ってベロベロになってもなお、聡子に酒を持って来させようとした。
聡子は、男性に対して一歩引き、従うようなところを持った女性だ。時折、英語が混じる話し方をし、植物学だけではなく、西洋音楽や演劇にも精通していて”西洋かぶれ”っぽい田邊の伴侶としては少し意外である。だからこそ、田邊に言われるがままに酒を持ってくるのかと思っていたが、聡子は「いいえ」と強く拒否。戦いを挑むような強い眼差しを田邊にむけると「今の旦那様を、森様がご覧になれば何と仰るか。もともと、お忙し過ぎたのです。これでようやく、ご自分のことに打ち込めるではありませんか」と語りかけ始めた。そして「シダが好きだ」と田邊が教えてくれた思い出にも触れつつ、これまでうちに秘めていた思いを吐き出すかのように力強い言葉で田邊を励ましていくのだった。
中田青渚、『らんまん』聡子役はシンクロすることばかり? “夫”要潤の“かわいさ”を明かす
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聡子を演じる中田は、聡子を演じる上で、「話し方もゆったりで、大きな声を出したりはしないのですが、大事な場面ではスピードを早めてみたり、芯のある声を出して変化をつけてみました」とさまざまな工夫を凝らし、「(聡子が)ただ内気にならないように気をつけていた」とインタビューで語っている。その言葉通りの聡明で凛とした聡子の姿に、心奪われた視聴者も多かったのではないだろうか。
また、中田は注目してほしいシーンについて、「田邊教授がもうダメかもしれないと落ち込んでしまっている時に、聡子が喝を入れる、励ますシーンがあるんです。そこで初めて2人が対等な夫婦になったようなシーンでもあって、聡子が変化していくきっかけにあるのかなと思っています」と明かしている。