『らんまん』失い続ける万太郎が“失わないもの” 竹雄と綾も乗り越えられるのか

『らんまん』万太郎が唯一“失わないもの” 

「でも、本当にそうですよね。お渡しするものは全部お渡しして、また一から始めればいいんですよね」

 そう呟いた寿恵子は、久々にスッキリした表情でいる。「7歳までは神の子」という話が先週出ていたように、神に園子を渡す形になった彼女だからこそ、その言葉が切ない。しかし、第二子の千歳と万太郎とのこれからの生活をまた一から築き上げていこうと、寿恵子自身が前向きになれたことにもホッとする。そして「峰屋」という我が子のような存在を失った綾や竹雄も、彼女のように気持ちの整理が少しでもつけることを願ってやまない。

 たくさんのものを奪われても、奪われないものがある。それは「名前」だ。それは草花の名前に限らず、自身のアイデンティティとも言える。自分が自分であること。槙野万太郎が、槙野万太郎でいること。自分が何者か見失わなければ、それは誰にも奪われることはないのである。竹雄と綾と交わしたあの日の約束を思い出し、選んだ道を悔まずに前だけを見ることを改めて決意する万太郎。しかし、そんな彼に竹雄は反対した。彼の真意は、次回明かされることだろう。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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