『配達人』5-8役も好演! キム・ウビン出演、励ましと涙のドラマ3選
酸素や食料が配給制になった世界を舞台に、伝説の配達人を描く『配達人〜終末の救世主〜』。40年前に彗星が地球に衝突し朝鮮半島が砂漠化してしまったという設定で、生きるための物資を人々に届けるのが“配達人”の役割だ。その中でも一目を置かれる伝説の配達人5-8を演じるのが、キム・ウビン。圧倒的な強さとカリスマ性で周囲を引っ張りながら、ある計画を密かに進めていく。劇中では、展開にハラハラしつつも、長い手足を活かした彼のアクションや特徴的な声に惚れ惚れしてしまう。本記事では、そんな主演を務めるキム・ウビンの出演ドラマを紹介したい。
私たちのブルース
済州島を舞台に、毎日を懸命に生きる住人たちの日常を描く『私たちのブルース』。脚本は、『ライブ〜君こそが生きる理由〜』や『大丈夫、愛だ』のノ・ヒギョンが手がける。各話でスポットが当たるキャラクターが変わり、オムニバス形式のように進んでいく本作。完全に独立しているというよりは、少しずつ点が線へと繋がっていく構成が新鮮で面白い。劇中では、派手なアクションがあったり、急展開が待ち受けたりするわけではなく、淡々と海辺の街で起きる日常を映し出していく。ただ、それが良い。「私たちは不幸になるためではなく、幸せになるために生まれてきた。」というメッセージとともに、困難な状況の中でも前へ前へと進む姿に励ましを貰えるような作品だと思う。
真っ直ぐで強い意志をもった船長パク・ジョンジュンを演じるのが、キム・ウビンだ。義理堅く情に厚い性格で、あまりの爽やかさに画面に映る度に目を奪われる。共に働く海女イ・ヨンオク(ハン・ジミン)に惹かれアタックするも、ダウン症候群の双子の姉が気になるヨンオクは、彼を遠ざけてしまう。時に本気で怒り、時に目から愛が溢れ出ているのではと思うほどに優しく見つめる船長に、沼落ちした方も少なくないはず。しっかりした一面と、たまにみせるいたずらっ子のように笑う彼から目が離せない。
むやみに切なく
余命宣告されたトップスターと、ドキュメンタリープロデューサーの切なく温かい恋を描く『むやみに切なく』。学生時代を共にした2人が再会し、一緒にドキュメンタリーを撮影するところから物語は動き出していく。「3カ月だけ死ぬほど情熱的な恋をしよう」というシン・ジュニョンからの提案を機に、2人は心の距離を近づけていく。ティッシュ一箱使い切ってしまうのでは……と思うほどに涙が止まらなくなる本作。膝枕の1シーンが特に印象的で、最後まで見届けてほしい。キム・ウビンは、本作の出演後に上咽頭がんであることが報じられ、休養に入った。そして、多くの復帰を待ち望む声に応えるかのように、約6年後映画やドラマで元気な姿を見せてくれた。
劇中では、ある出来事によって検事になる夢を諦めたシン・ジュニョンを演じる。余命数カ月と医師に言い渡されるも信じきれずにいた彼だが、想いを寄せていたノ・ウル(ペ・スジ)と再会し、残された時間を必死に生きようとする。物語が進むにつれて、身体の不調を隠したまま、彼女を突き放すジュニョンの姿が辛くて堪らなくなる。そして、母親想いで愛情深い彼の演技に、何度も涙してしまうと思う。