『らんまん』神木隆之介、浜辺美波との再会に「ズギャンッ！」　2人の強烈な共通項に注目

　寿恵子が自分の部屋で思い返すのは、「実はわし、カエルじゃのうて、人間です」という万太郎の常識離れした告白。そこから曲亭馬琴の小説『南総里見八犬伝』を開き、寿恵子は桃園の義、つまりは義兄弟の契りを結ぶ犬飼現八と犬塚信乃を「尊い！」「馬琴先生天才すぎる〜！」と悶絶する。“朝ドラ受け”の『あさイチ』でも触れられていたように、現代に言い換えればそれは推し活に近いものであり、はっきり言ってしまえば、寿恵子は『里見八犬伝』のオタク。万太郎と竹雄を現八と信乃に置き換えて見ていた、と深読みもできる。だが、確かなのは部屋に積み重なっている『里見八犬伝』は、万太郎にとっての標本であり、その育まれてきた「好き」という情熱は、2人の強烈な共通項。きっと寿恵子は、「カエル様」として初めて会ったあの日から、万太郎に不思議なシンパシーを感じていたのではないだろうか。

　万太郎はそんな寿恵子の本性をまだ知らない。叔母のみえ（宮澤エマ）が、寿恵子が玉の輿に乗れるように画策していることも。万太郎と寿恵子が結ばれる未来において、そこに叔母が立ちはだかること（後に面倒見のいい叔母になっていくのもなんとなく見える）、さらには2人の間に恋のライバルが登場することは予想できる展開だ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回（全26週）】
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
出演：神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作：長田育恵
語り：宮﨑あおい
音楽：阿部海太郎
主題歌：あいみょん
制作統括：松川博敬
プロデューサー：板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出：渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供＝NHK