間宮祥太朗&清水尋也がワルすぎる 『東京リベンジャーズ2』最大のカギを握る存在に

『東リベ』のカギを握る間宮祥太朗&清水尋也

 そして、今作では間宮も清水もこの期待感を十二分に超えてきた。東京卍會の一員となった稀咲が仲間たちに向ける言葉は熱のこもったものだが、それと同時に腹に一物ある様子も観客だけには示さねばならない。カメラが間宮の顔に迫ったとき、そのいかがわしい表情によって稀咲が何かを企んでいるのが分かる。だが彼が東京卍會のメンバーに声をかけている姿を見ていると、実は悪いヤツではないのかもしれないとも思えてくる。この差異を生み出すのには、さじ加減が何よりも重要だ。こうして観客の一人である筆者が翻弄されている事実が、間宮の演技者としてのレベルの高さを物語っているだろう。

 清水に関しては、とにかく振り切れている。野蛮で、狂気的で、猟奇的で、危険。もしも街角で見かけたならば、ひとまずその場から逃げるだけでなく、引っ越しまで考えるべきだろう。今作で清水が体現する半間は、与えられたシーンの設定やセリフだけでなく、声色や視線の動きといった細部にまでヤバさが宿っていてスキがない。原作の半間はかなりの高身長だが、痩身で背の高い清水は見た目の再現度も非常に高く、長い手足を活かしたアクションはそれだけでも目を引くものがある。間宮と清水がそれぞれに放つ色違いのダーティさには、演じるのが悪役ながらも拍手を送りたい気持ちになる。今作から本格参戦した2人によって、この青春劇には前作以上にシリアスな空気が生まれているのだ。

映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-』後編本予告 大ヒット上映中!/6月30日(金)前後編2部作公開

 後編の『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』での2人は、さらに重要なポジションを担うことに。文学作品から本作のようにマンガを原作とした作品まで、私たちの日常と地続きなリアルな世界を描いた作品から、暴力描写の多いハードな作品までものにしてきた間宮祥太朗と清水尋也。若手俳優の中でも独自のカラーを持った存在であることを再認識できるだろう。

■公開情報
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』
全国公開中
『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』
6月30日(金)公開
出演:北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、間宮祥太朗、吉沢亮、永山絢斗、村上虹郎、高杉真宙
原作:和久井健『東京卍リベンジャーズ』(講談社『週刊少年マガジン』連載中)
監督:英勉
脚本:髙橋泉
配給:ワーナー・ブラザース映画
©和久井健/講談社 ©2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
公式サイト:tokyo-revengers.jp
公式Twitter:@revengers_movie
公式Instagram:@revengers_movie

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