『ブラッシュアップライフ』怒涛の伏線回収 水川あさみ演じる真里もタイムリープしていた

『ブラッシュアップライフ』怒涛の伏線回収

 学生時代を振り返ると、一緒にいる友達に影響を受けまくっていたなぁと思う。まだ、“自分”というものが確立されていない10代。親友がハマっていたアイドルを一緒に応援してみたり、双子コーデをしてプリクラを撮ったり。あの子がいなかったら、まったくちがう自分になっていたなと思うほど、影響を受けた“あの子”がたくさんいる。多くの友達に影響を受けて、今の自分が存在しているのだ。

 『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)の麻美(安藤サクラ)も、なっち(夏帆)とみーぽん(木南晴夏)と疎遠になった人生4周目は、いちばん大きく“未来”が変わった。2人がいない寂しさから勉学に打ち込んだ麻美は、雲の上の存在だった宇野真里の成績を超えて、学年トップに。クラスメイトから一目置かれる存在になったせいで、休み時間におしゃべりをする相手も、放課後に遊ぶ相手もいなくなってしまった。

 4周目の麻美と“親友”になったのは、あまりのエリートぶりにタイムリープ説が出ていた宇野真里だ。真里と一緒に生徒会に所属し、優等生として中学を卒業した麻美は、なんと県内トップの高校を経て、国立大の医学部に入学する。医学に貢献してたくさんの命を救えば、来世はきっと人間に生まれ変わる! ちょっぴり不純な動機だが、本当に研究医になってしまうのだからすごい。さすがは人生4周目である。

 そんなこんなで、35歳を迎えた麻美。これまでの4回のなかで、いちばんの長生きだ。やはり、医学界に貢献していることで“徳”を積めているのだろうか? そのおかげで、妹の遥(志田未来)の結婚式にも、初めて出席することができた。

「長生きは、するものだ」

 麻美のつぶやきが、なんだか胸に突き刺さる。もしも、これまでと同じく麻美が30代前半で死んでしまっていたら、遥の結婚式はまたちがう雰囲気になっていたかもしれない。そもそも、中山賢治くん(田村健太郎)と結ばれていたかも分からない。そう考えると、死というものは、自分だけのものじゃない。関わってきたすべての人たちの人生を揺るがすものなのだと考えさせられる。

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