MCU最高のお父さんは健在! 『ロキ』を予習して『アントマン』最新作を観に行こう
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、小学生の頃に蟻を飼おうとしたことがある花沢が『アントマン&ワスプ:クアントマニア』をプッシュします。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』
MCUで最も強いヒーローといえば、誰を思い浮かべるでしょうか。地球外の力を持ったソーやキャプテン・マーベル、あるいは魔法が使えるドクター・ストレンジ、ワンダが最強と考える人も多いでしょう。
では、MCUで最も良いお父さんといえば、誰でしょうか。おそらく“最強”議論に比べて、挙がる名前は少ないような気がします。その中でも、筆者がダントツで推したいのが、『アントマン』シリーズの主人公スコット(ポール・ラッド)です。
MCUに登場する父親といえば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のエゴや『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のウェンウー、ガモーラとネビュラの養父サノスをはじめ、子どもたちと敵対関係になりがちです。
ラスボスにこそならないまでも、長女ヘラを封印してしまったソーの父オーディン、甥を置き去りにしたブラックパンサーの父ティ・チャカに対しても、「この戦い、元はと言えばあんたのせいじゃん!?」というモヤモヤ感が拭えませんでした。
そんな中、スコットは『アントマン』第1作から娘キャシーへの深い愛情が一貫しており、サーティワンをクビになっても、ソコヴィアの騒動で投獄されても、キャシーにとっては常に良き理解者で、最高の遊び相手であり続けました。
最新作では舞台が量子世界に移り、これまでのシリーズとは一線を画す壮大なストーリーが繰り広げられますが、スコットの“良きパパ”ぶりは健在。キャシーが作った装置が暴走して量子世界へと引きずり込まれても、決して娘を責めず、「キャンプみたいだね」と笑ってみせます。
何かと闇落ちしがちなMCUのお父さんたちに食傷気味の人ほど、ぜひ観てほしい1本です。