山田孝之は服部半蔵のイメージを覆す? 『どうする家康』で表現する内面のリアル
同誌にてさらに山田は、「半蔵は人を信用していない印象があるので、ほとんどのシーンで人と目を合わせないようにしています。目は口ほどに物を言うということわざもあるように、目は多くの情報を相手に与えてしまう。目を合わせないのは強い警戒心の表れです」と、半蔵役への自身のアプローチ法も語っている。甲冑や美しい着物に身を包んだ者ばかりの時代劇において、忍者というのはその姿からして非常に印象に残る。けれども彼ら彼女らにフォーカスした作品でもないかぎり、主張そのものは抑えられてしまう。“影の存在”なのだから当然だ。主張というのはあの者たちが本当に心の中で思っていること。もしかすると本作では、半蔵が心の内を明かす瞬間がやってくるのかもしれない。
そんな服部半蔵を演じる山田孝之。意外にもこれが二度目の大河ドラマ出演で、2000年放送の『葵 徳川三代』(NHK総合)以来23年ぶりのことらしい。これまでの長い期間のうちに多くの場数を踏み、スキルを身につけ、日本の俳優のトップランナーとして海外にもその名を知られるようになった。物語はまだまだ序盤。山田はこれからどんな半蔵の姿を提示していくのだろうか。それはひょっとすると、これまでのイメージを覆すものかもしれない。
■放送情報
『どうする家康』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
※初回15分拡大版
主演:松本潤
脚本:古沢良太
制作統括:磯智明
演出統括:加藤拓
音楽:稲本響
写真提供=NHK