『リバーサルオーケストラ』田中圭の過去の秘密が明らかに 涙ぐむ門脇麦の熱演に息を呑む

『リバーサルオーケストラ』田中圭の秘密

 『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系)第5話では、バレンタイン・ガラコンサートに向けた玉響の合宿がスタートする。練習場所は、なんと朝陽の自宅である常葉酒造。この第5話は登場人物のバックグラウンドが続々と明らかになる、情報量てんこ盛りの回だ。

 まず、特筆しておきたいのは、今回舞台になる酒蔵が東京都福生市にある国登録有形文化財の石川酒造で撮影されていること。温度と湿度が保たれており、音漏れの心配がなく、何より無料。蔵とオーケストラ演奏の融合は、和洋折衷。風情も感じられ、どこか新鮮だ。合宿には玉響のSNS担当である奏奈(恒松祐里)が唐揚げの差し入れを持って懇親会に合流。感情をなかなか表に出さない朝陽(田中圭)が、「(美味しい)」と表情で訴える出来栄えだ。

 その合宿に密着取材としてやって来たもう一人が、第4回のラストよりサプライズ登場したかおり(相武紗季)。奏奈に負けず劣らずの社交的な性格の持ち主で、音楽雑誌「フェルマータ」副編集長だ。朝陽とは15年来の友人で、彼の一番のファンを公言。2児の母でもある。

 かおりの登場によって朝陽の知られざる秘密が明らかになっていく。朝陽はまだ学生で、かおりは駆け出しの記者だった頃。高階フィルと共演した朝陽だったが、生意気な性格から、団員たちから嫌がらせを受けていた。指揮コンクールで優勝する腕を持っていながら、認められない――音楽の道に進むのを迷っていた朝陽が、かおりに勧められて足を運んだのが、まだ小学生だった初音のコンサート。神童とまで呼ばれた初音のヴァイオリン演奏を、心から楽しそうに弾く姿を観て、朝陽は音楽と生きていくことを決めた。

 そのことを知り、初音はこれまでの朝陽とのやり取りがフラッシュバックする。どこまでも不器用な朝陽は初音の言う通りに「冷血漢」であり、「鉄仮面」かもしれないが、全て玉響を思っての行動だ。朝陽がバレンタイン・ガラで、チャイコンではなく「カルメン組曲」を選曲したのは、“初音のためでも“あった。それは今の玉響に必要な曲だから。高階フィルとの対決を見据え、ソロが立つ曲で前に出る気持ちを培ってほしかった。「カルメン組曲」はそれぞれに優秀な主席たちがソロでその力を発揮できる曲。そうすれば初音一人が全てを背追い込む必要もなくなる。玉響が“谷岡初音一強”ではないところを見せてやりたかったのだ。

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