『アバター』ナヴィ族はなぜ青い? 3D映画ブームの火付け役になった第1作
現在公開中の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の大ヒットを記念して、シリーズ1作目となる『アバター』(2009年)が、2月8日18時25分よりテレビ東京系で放送される。
ジェームズ・キャメロン監督が手がけた本作は、構想に14年、製作に4年以上費やされた超大作である。世界歴代興行収入は、同じくキャメロンが監督を務めた『タイタニック』(1997年)が12年間保持していた記録を上回った。2019年に公開されたMCUの超大作『アベンジャーズ/エンドゲーム』により、10年間保持していた1位の記録は塗り替えられたものの、2021年に中国で再上映されたことにより再びNo.1に返り咲くほど、社会現象となった作品だ。
3D映画ブームの火付け役に
『アバター』は、キャッチコピーにもあるように、「観るのではない。そこにいるのだ。」を体感できるほどの3D技術で人々に衝撃を与え、当時の3D映画ブームの火付け役となった作品でもある。
キャメロン監督自ら開発した3Dカメラシステムを駆使し、第82回アカデミー賞において撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3部門を受賞。撮影賞に関しては、3Dカメラを使用した作品としては初受賞となった。
キャメロン監督は「Slashfilm」のインタビューにて、当時の快挙について「それまで(3D)デジタルカメラ作品が、アカデミー賞の撮影賞を受賞したことはありませんでした。しかしその後、3年のうちにアカデミー賞を受賞した監督たちは、(『アバター』と)同じカメラを使っています」と、3Dカメラによる撮影方法(作品)がアカデミー賞に受け入れられるきっかけとなったと語った。(※1)
3Dを通して新たな体験ができる映画としても話題を呼んだ『アバター』は公開当時、ほとんどの人が3Dで鑑賞するほど、「アバターを観るなら3D」が定着していた。
キャメロン監督はまた、「(3D映画)は、映画館に行くときの選択肢のひとつとして当たり前に受け入れられるようになりました。カラー映画が誕生したとき、大きな話題を呼んだのと同じように、『アバター』の影響で3D映画が当たり前のものとなったのです」と、3D映画が普及したきっかけとなったことについても語り、「多くの人にとって、3D映画は終わったと感じられているかもしれませんが、実際には終わっていません」と述べている。(※1)