『100万回 言えばよかった』ついに発見された直木の遺体 泣き崩れる井上真央に心が痛む

『100万回 言えばよかった』直木の遺体

 ついに、見つかってしまった――。行方が「わからない」と言われている間は、まだ希望があるのだ。もしかしたら連絡ができないだけで、どこかで元気にしているのではないか。ひょっとしたらあの場所にいるのではないか。いやいや、次の瞬間フラッと帰ってくるのではないか、と。だが、その望みを持つことさえも叶わなくなってしまった。

 金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』(TBS系)第4話では、直木(佐藤健)の遺体が発見されることに。凍てつく冬の山林の中で。固い土の上に敷かれたブルーシートに包まれていた直木。悠依(井上真央)も心のどこかで覚悟はしていたはずだった。しかし、実際に横たわる直木を目にするのはまた話が違うのだ。

「直木はこんなひどい、痛い苦しい思いをして死ななきゃいけないような人じゃない。誰かに殺されるとか、そんな……絶対に許さない」

 寒い冬の朝に悠依の手を温めてくれた、あの直木のあったかい手。その温度を思い出したばかりだったからこそ、まるで氷のように冷たくなってしまった直木の身体に行き場のない思いが湧き上がる。そして同時に、あのあったかい手にはもう二度と触れられないのだという現実を突きつけられる。

 これまで直木と悠依がどれほど思い合っているのかを見てきた譲(松山ケンイチ)も、そして私たち視聴者も、この残念でならない現実に心が痛む。その悲しみは、義務感で葬式を挙げると話した直木の父親や、弟のドナーとしてしか直木を必要としなかった母親よりも、ずっと深いはずだと思えるほどに。

 泣き崩れる悠依の耳元で奏でられる直木の口笛。それはあのハンバーグと同じく2人の思い出があって初めて成り立つコミュニケーション。もちろん曲目は「大きな古時計」だ。しかも平井堅バージョンなのが嬉しくて悲しい。相変わらず下手くそだけれど、それがまた直木の存在を感じさせてくれる。

 直木の死が確定してしまった今、悠依がやるべきことは「どうして死んじゃったの?」を突き止めること。白いねこ(=愛する者)と共に人生を諦めてしまうのではなく、死を乗り越えて「ピンピン生きてほしい」と言っていた悠依だから。そして、悠依の「そういうところが好きだ」と言いたかった直木だから。2人は立ち止まってはいられない。

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