『大病院占拠』櫻井翔の姿を描いたタイムリミットサスペンス 3人の鬼の素顔が明らかに

『大病院占拠』櫻井翔の姿を描くサスペンス

 「百鬼夜行ちゃんねる」を通して鬼たちが三郎(櫻井翔)たちに指示したのは、残り2時間少々のあいだに人質になっている医師の土佐(笠原秀幸)の“罪”を明らかにすること。1月28日に放送された『大病院占拠』(日本テレビ系)第3話は、人質救出のために奔走する三郎の姿を描くタイムリミットサスペンスでありつつ、良くも悪くも情報提供のツールとして機能するSNSの狂気的な一面をこれでもかというぐらいに見せつける。そして一気に、10人いる鬼たちのうち3人の素顔が明らかになるのである。

 青鬼から出されたヒントをもとに「クラブ・タンゴ」に向かう三郎と、和泉(ソニン)に命じられて同行することになった相模(白洲迅)。その頃県警のSNSには土佐に関するタレコミが相次ぎ、そのなかに土佐の“罪”を示す有力な情報が。それは去年のハロウィンの日に「クラブ・タンゴ」で違法薬物のパーティを開き、そこで女性2人が過剰摂取で病院に搬送されたということ。そして界星堂病院の入退館記録にあった、3カ月前に亡くなっているはずの女性“周防あかり”は、そのうちの1人であることが判明するのだ。

 次々と投稿される三郎への応援のメッセージや、鬼たちを応援するコメント。鬼たちも「1時間前より鬼肯定派が10%増えてる」とその反応に一喜一憂し、投げ銭ももらう。三郎が捜査に向かえば、誰かしらがその模様を動画で撮ってネット上に投稿し、タイムリミットを設けた鬼たちもその様子を見つめることができる。第1話・第2話のような病院内での攻防から街の中へと飛び出したことで、まさに極めて現代的な「劇場型犯罪」の様式が確立したといえよう。

 その一方で、チャンネルへのそうした投稿を目にして三郎がヒーロー視されていることに疑問を抱くのは、三郎の娘・えみり(吉田帆乃華)だ。勢いに任せて自分が娘だとわかるような投稿をしてしまった彼女は、たちまちネット上で“特定”されてしまう。さらに人質の家族が待機している場所に行けば、すでに三郎の娘であると知られており、好奇の目を向けられるだけならまだしも、即座にカメラのレンズを向けられる。なんと気持ちの悪い世界だろうか。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる