乃木坂46 鈴木絢音の俳優業の歩みを振り返る 『リバーサルオーケストラ』での飛躍に期待

乃木坂46 鈴木絢音の俳優業の歩み

 この舞台出演をきっかけに鈴木は多くの作品に出演。初の映画出演となった『死神遣いの事件帖‐傀儡夜曲‐』では、時代劇とファンタジーがミックスされた特殊な題材なだけに、いかにして作品の中に溶け込めるのかという難しさもあったが、鈴木はその世界観に見事にフィットしてみせ、ラストの感情を爆発させるシーンでは見せ場も作った。さらに青木豪が演出を担当した舞台『銀河鉄道の父』では難しい会話劇のなかに身を投じ、世界観を忠実に再現してみせた。そして、『六番目の小夜子』において初めて主演という大役を任されたのも、こうして鈴木がひとつひとつの作品に真剣に向き合い、活躍してきたからに他ならない。

 そうした活躍を見せてきたなかでの『リバーサルオーケストラ』への出演は鈴木の努力が実を結んだ結果である。神奈川フィルハーモニー管弦楽団が全面協力していることでも話題の同作。鈴木はフルート首席の蒼(坂東龍汰)がフルートを始めるきっかけとなったフルーティストの日地谷更紗を演じる。幼少期からフルートを嗜み、『乃木坂46時間TV』でも「君の名は希望」を演奏したこともある鈴木にとって、まさに適役と言えるだろう。何よりもフルート奏者というキャスティングで、鈴木に白羽の矢が立ったのは、彼女が舞台でしっかりと経験を積み上げ、さらにはフルートという特技をアピールしてきたからだ。約3年ぶりとなる地上波連ドラへの出演だが、多くの乃木坂46のメンバーが活躍しステップアップしているように鈴木の今後につながっていくことは間違いないだろう。

 乃木坂46が初期から築いてきた舞台演劇を基盤に着実に俳優としての階段を登っている鈴木。舞台での活躍をベースに俳優としてキャリアアップするメンバーも増えているなか、鈴木の今回の抜擢は、乃木坂46としても、鈴木個人としても意義深いものになるはずだ。2023年は鈴木のさらなる飛躍を期待したい。

■放送情報
『リバーサルオーケストラ』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:門脇麦、田中圭、瀧内公美、坂東龍汰、濱田マリ、平田満、前野朋哉、行平あい佳、ロイック・ガルニエ、岡部たかし、永山絢斗、恒松祐里、津田健次郎、原日出子、生瀬勝久
脚本:清水友佳子
演出:猪股隆一、小室直子、鈴木勇馬
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/reveorche/
公式Twitter:@reveorche_ntv
公式Instagram:@reveorche_ntv

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