人間は犯した罪からもう一度生き直せるのか　尚玄、MEGUMIら共演『赦し』3月18日公開へ

　『コントラ』のアンシュル・チョウハン監督最新作『December（原題）』が、『赦し』の邦題で3月18日よりユーロスペースほかにて全国順次公開されることが決定した。

　本作は、長編第2作の『コントラ』で、エストニアのタリン・ブラックナイト映画祭でグランプリ、北米最大の日本映画祭ジャパン・カッツで第1回大林賞を受賞したインド出身の気鋭監督アンシュル・チョウハン監督による裁判劇。娘を殺された元夫婦と、犯行時に未成年だった加害者の女性。癒やしようのない苦しみに囚われた3人の葛藤を見すえ、魂の救済、赦しという深遠なテーマに真っ向から挑んだ。

　7年前に高校生だった娘の恵未をクラスメートに殺害されて以来、酒に依存して現実逃避を重ねてきた樋口克のもとに、裁判所からの通知が届く。懲役20年の刑に服している加害者、福田夏奈に再審の機会が与えられたというのだ。大切なひとり娘の命を奪った夏奈を憎み続けている克は、元妻の澄子とともに法廷に赴く。しかし夏奈の釈放を阻止するために証言台に立つ克と、つらい過去に見切りをつけたい澄子の感情はすれ違っていく。やがて法廷では夏奈の口から彼女が殺人に至ったショッキングな動機が明かされ、澄子は裁判から身を退くが、復讐の殺意に駆られた克はある行動を起こすのだった……。

　怒りと憎悪の呪縛に囚われた主人公、克を演じるのは、ブリランテ・メンドーサと組んだ主演作『義足のボクサー GENSAN PUNCH』が記憶に新しい尚玄。第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した『台風家族』『ひとよ』などのMEGUMIが、元妻の澄子に扮する。さらに、澄子の現在の夫役でオリエンタルラジオの藤森慎吾、裁判長役で真矢ミキが出演。そして、『渇き。』などの松浦りょうが、加害者・夏奈役に抜擢された。

　あわせて公開されたポスタービジュアルには、何かを強烈に訴えかけるような眼差しの夏奈（松浦りょう）の表情のアップのみが配されている。

■公開情報
『赦し』
3月18日（土）より、ユーロスペースほか全国順次公開
出演：尚玄、MEGUMI、松浦りょう、生津徹、藤森慎吾、真矢ミキ
監督・編集：アンシュル・チョウハン
脚本：ランド・コルター
撮影：ピーター・モエン・ジェンセン
音楽：香田悠真
プロデューサー：山下貴裕　茂木美那　アンシュル・チョウハン
エグゼクティブ・プロデューサー：サイモン・クロウ、ランカスター文江
アソシエイト・プロデューサー：前田けゑ、澤繁実、岡田真一、木川良弘
配給：彩プロ
製作プロダクション：KOWATANDA FILMS、YAMAN FILMS
助成：文化庁
2022年／日本／日本語／カラー／2：1／5.1ch／98分／原題：December
©︎2022 December Production Committee. All rights reserved