ユニバースの可能性も? 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』への期待

映画『スーパーマリオ』への期待

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』セカンド予告(吹替版)

 また予告ではマリオがカートに乗って疾走するシーンも公開されているが、これは紛れもなく『マリオカート』の影響だろう。そして同時にタヌキマリオとなり、空を滑空するシーンも公開されている。関連作品のオマージュに加えて、スピード感あるカートの描写、あるいは空を滑空する気持ちよさに溢れた描写は、まさに映画的な体験を我々に提供してくれるだろう。同時に、マリオは色々な競技を行ってきたこともあり、映像面での挑戦の自由度も高い作品であることを証明している。

 それらの点に加えて、“ちょっと悪い”ことが、マリオの魅力をさらに引き立てるのではないだろうか。マリオ自身は決して『ゼルダの伝説』のリンクのような、“カッコいい”タイプの主人公ではない。むしろ漫画などでメディアミックスされる際は、とぼけた様子も目立つコミカルな主人公として描写される。前述したイルミネーションの作品がコミカルな要素が目立つように“ちょっと悪い”は、コミカルな描写の幅をより増幅させる。

 任天堂の持つ豊富なIPは今後も解放されていけば、いずれはMCU(マーベルシネマティックユニバース)ならぬNCU……任天堂シネマティックユニバースも登場するかもしれない。それは単なる『大乱闘スマッシュブラザーズ』ではないか、そんな声も聞こえてきそうだが、それほどまでに夢に溢れたプロジェクトだ。ゲームファンの夢を抱えて、マリオが銀幕に降り立つ時に、新たな任天堂ワールドが広がっていくことを楽しみにしたい。

参照

※ https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/08/post-5586.php

■公開情報
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
4月28日(金)全国公開
声の出演:クリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ、ジャック・ブラック、キーガン=マイケル・キー、セス・ローゲン、フレッド・アーミセン、ケヴィン・マイケル・リチャードソン、セバスティアン・マニスカルコ
日本語版吹替声優:宮野真守(マリオ)、志田有彩(ピーチ姫)、畠中祐(ルイージ)、三宅健太(クッパ)、関智一(キノピオ)
脚本: マシュー・フォーゲル
監督:アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック
製作:クリス・メレダンドリ(イルミネーション)、 宮本茂(任天堂)
配給:東宝東和
©2022 Nintendo and Universal Studios
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