『還魂2』愛する人の死を受け入れる? イ・ジェウクの影に光を照らす存在

『還魂2』イ・ジェウクの影に光を照らす存在

 またブヨンがナクスかもしれないという疑いが消えたわけではない。チン・ムにはかつてムドク(ナクス)を暴走させた迷魂薬と方術鈴がある。もしこれによってブヨンが操られればナクスであることが確定してしまう。すでに迷魂薬を手にしていたチン・ムは自分たちが有利になるタイミングを見計って使用してくるだろう。

 相変わらず動揺すると道に迷ってしまうし、なぜかブヨンとおバカ同盟を組むソ・ユル(ファン・ミンヒョン/NU'EST)。ほほ笑ましい姿とは裏腹に悲しい事実が知らされる。西湖城からテホ国に戻ってきたのは最期の挨拶をするためだったのだ。ソイ(ソ・へウォン)がユルに移した血虫によって体がむしばまれていたのにもかかわらず、薬を一切飲まずに耐え続けていたユルは命の限界を感じ取っていた。なぜ薬を飲まなかったのか。自分がナクスを連れ出していれば失わなかったかもしれない後悔や罪悪感に対しての罰を自ら受けていたのだろうか。もしかしたらウクのように生きる意味を見つけ出せなかったからなのかもしれない。ユルもまた死を受け入れるほどの苦しみを背負っていた。

 ソイが今でもチン・ムに従っているのは、ユルに薬を渡すためでもあるだろう。薬を飲んでないと知ったソイはユルを生かそうとするはずだ。もしムドク(ナクス)を暴走させたのはチン・ムであることなど全てを打ち明ければ、もともと死を覚悟していたユルは一人で立ち向かっていくだろう。どうかユルに生きる希望を見つけてほしい。

 ついにムドク(ナクス)の死を自分で確かめるために敬天大湖に足を運んだウク。そして3年もの間、ずっと寒さの中にウクをあたためてくれたのはあの時と同じナクスだった。今でもそばにいるのだとナクスの魂が伝えたかのように。ウクとブヨンに早くお互いの存在に気づいてほしいという思いもある。けれどナクスの記憶が戻った時、ウクを自らの手で刺したことを受け止められるのだろうか。きっとこれから訪れる試練は決して甘くはない。

■配信情報
『還魂:光と影』
Netflixにて独占配信中
(写真はtvN公式サイトより)

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