『ペーパー・ハウス・コリア』ユ・ジテの真の目的は? “本当の泥棒”と対峙する強盗団

『ペーパー・ハウス・コリア』ユ・ジテの目的

教授とウジン、ベルリンとソウル……それぞれの恋路は?

 オスロとモスクワは残念ながら命を落としてしまったものの、計画を無事に遂行できた教授と強盗団たち。列車に乗って行きついた先でどんな人生を歩んでいくのか、観る側にいろいろな想像をさせるエンディングとなった。

 デンバーと恋仲になったユン・ミソンは、自ら「ストックホルム」と名乗り、強盗団の仲間入りをした。亡くなったモスクワはデンバーに「彼女はストックホルム症候群なんだ。本気になってはいけない」と忠告していたが、最後にはミソンと幸せになるようにと言い残した。手をつないで列車に乗っている2人は晴れ晴れとした表情で、きっと未来は明るいだろう。

 脱出の際、仲間を守るために自ら犠牲になることを選んだベルリン、そして彼を助けたソウル。教授たちと一緒の列車に乗ることはできなかったが、キム・サンマンを批判する市民デモ隊に紛れて逃げることができた。ベルリンの病気のことは気掛かりだが、「勝手に死ぬことは許さない」と言ったソウルがそばにいるのは心強い。

 そして気になるのは、教授とウジンだ。計画的にウジンに近づき利用しようとした教授だが、次第にウジンへの想いは本気になっていった。ウジンは利用されたことに憤り、教授たちを追い詰めようとしたが、列車に乗る彼らを最終的に見逃がしてしまった。もちろんウジン自身も「本当の泥棒」が誰なのか、警察官として理解したということもあるのだろうが、それだけではなく教授への想いがあったことも間違いない。時が経ち、教授とウジンはかつて一緒に旅をしようと話していたウクライナ南部の町・ヘルソンで再会する。

 出会った時と同じように「コーヒーを飲みませんか」という会話を交わす2人。新たな計画を立てている教授は、その計画にウジンを誘う。さらに物語が続くような期待を持たせるシチュエーションにワクワクする。激しい銃撃戦、強盗団と警察の心理戦、さまざまな人間模様を描き、盛りだくさんの今作。7話を観始めたら一気に観てしまうこと確実だ。

■配信情報
Netflixシリーズ『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え:パート2』
Netflixにて独占配信中
公式サイト:https://www.netflix.com/title/80997343

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