ナムグン・ミン主演ドラマにハズレなし 『わずか1000ウォンの弁護士』など主演作3選

主演作にハズレなしのナムグン・ミン名作3選

 繊細な表現力で、続々ヒットを飛ばしてきた“ゴッド”ナムグン・ミンの主演最新作『わずか1000ウォンの弁護士』。すでに年末に開催される「SBS演技大賞」大賞受賞の予想の声も上がるほどに、圧倒的な演技力で劇を導いている彼。「主演ドラマにハズレなし」と、本国のドラママニアたちから絶大な信頼を得ている彼の、おすすめの主演作を紹介したい。

『わずか1000ウォンの弁護士』(2022年)

『わずか1000ウォンの弁護士』(SBS公式サイトより)

 報酬金わずか1000ウォン札1枚(日本円で約100円)という激安価格、実力は最高クラスの弁護士チョン・ジフンが、依頼人たちの最も心強い味方になり、繰り広げる痛快リーガルドラマ。ジフンの元を訪ねてくるのは、弁護士費用が払えなかったり、他の弁護士に断られてしまった崖っぷちの依頼人たち。ジフンはお金にならない訴訟や勝算のない事件でも、常識を破壊する弁護方式、彼だけのユニークな方法で華麗に解決していく。

 第1話では、高利貸しからの借金の利息が膨らみ、苦しむ依頼人の債務を弁済するため、借金取りに自分を弁護士として使わせ、高い弁護料を要求するという斬新な方法であっさりと解決。痛快でコミカルな法廷ヒーロードラマを繰り広げる一方で、第4話では、有名画家一家と彼の作品をめぐるミステリー殺人事件の真実を掘り下げ、まるで推理小説を読むようなミステリー的楽しみも与える。

 1話ごとにコメディ、リーガル、ミステリー、さらにはロマンスまで、ジャンルの変奏を遂げていくため、法廷ドラマが苦手でも挑戦しやすい、“ウ・ヨンウ”的要素もある。痛快な法廷劇にスカッとすると同時に、常に依頼人に寄り添い、“弱者のヒーロー”であり続けるジフンの姿にグッとくる胸熱な一作だ。劇中の会話の中で、同チャンネルで放送されたナムグン・ミン主演作『ストーブリーグ』をいじっていたり、クスッと笑える小ネタが満載なのも面白い。

 本作をヒットに導いているのは、ナムグン・ミン演じる主人公のジフンの魅力と言っても過言ではないだろう。視線を奪われる華やかなファッション、奇抜な行動で、一見おちゃらけているように見える明るい彼だが、ただの陽気な変な人ではない。コミカルな姿から一転、第7話、第8話では、過去の検事時代の壮絶なエピソードが描かれ、なぜ彼が、優秀な検事から「1000ウォンの弁護士」になったのかが明らかになる。言葉にならない悲しみを涙ひとつで完璧に表現し、ジフンの内面に没入させる彼の深い表現力には心が震えてしまう。1つの作品で、痛快な法廷劇、切ないロマンス感情、コミックジャンルまで、コロコロと表情を変える、変幻自在な彼の演技に魅せられる一作だ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる