横山裕、『舞いあがれ!』悠人はこれ以上ないハマリ役に 福原遥との掛け合いにも期待

横山裕、『舞いあがれ!』悠人はハマリ役に

 大学生になり航空工学を学ぶヒロイン・舞(福原遥)のストーリーが始まった連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)第4週。兄・悠人(横山裕)も幼少期からの目標を叶え、東大の4年生として就職活動中だという。岩倉兄妹ともに着実に自分の目標を叶えているようだ。

 兄・悠人役を演じる横山は、本作が朝ドラ初出演。幼少期から単なる優等生なだけではなく、理屈っぽさもありクールでドライ、どこか冷めたところもある悠人役に、いつも涼しげで飄々とした印象の横山はマッチするだろう。

 横山といえば、隣にたった一人で引っ越してきた5歳児・さとうコタロー(川原瑛都)との突然始まった共同生活を、その飄々とした佇まいで見事に成立させていた『コタローは1人暮らし』(テレビ朝日系)での演技が記憶に新しい。その突拍子もなさや異常さをすんなり受け入れ、巻き込まれていく売れない漫画家・狩野のなんだか憎めぬ人物像を、横山は自然に体現していた。脱力感があり無気力で、それを取り繕うこともない、いわゆる“大人らしく”はない狩野ゆえにコタローとも無意識のうちに対等な目線に立ち、彼らの間にはただただ“人対人”の血の通った交流が生まれていたように思える。

 その無頓着で軽やかな様子がそのまま軽薄さや浅はかさを滲ませる役柄として生かされていたのが、佐々木蔵之介とW主演を務めた映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』でのヘタレ建設コンサルタント・二宮啓之役だろう。ここでもやる気がなく、いまいちガッツの欠ける二宮が、その対極にいる佐々木演じる大阪の強烈なやくざ・桑原のキャラの濃さを際立たせており、その濃淡が味わい深かった。

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