前田敦子×菊池風磨らが鳴らす本音ブチ切れのゴング 『もっと超越した所へ。』の圧倒劇
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週はドタキャンされてもブチ切れなくなった大和田が『もっと超越した所へ。』をプッシュします。
『もっと超越した所へ。』
“もっと超越した所へ”というタイトルをそのまま受け取って想像する。どこまで連れて行ってくれるだろうか?
冒頭、ダメ男を引き寄せる女性4人のごはんにまつわる映像から幕を開ける。お米を研ぐ元子役のバラエティタレント・鈴(趣里)、スーパーでお米を選ぶデザイナー・真知子(前田敦子)、レトルトご飯をレンジでチンする金髪ギャル・美和(伊藤万理華)、おにぎりを食べる風俗嬢・七瀬(黒川芽以)。彼女たち4人はそれぞれにパートナーがいる。
・真知子=バンドマン志望の怜人(菊池風磨)
・鈴=あざとかわいい男子の富(千葉雄大)
・美和=ハイテンションなフリーター・泰造(オカモトレイジ)
・七瀬=プライドの高い元子役・慎太郎(三浦貴大)
幸せな日々を過ごす一方で、相手の嫌な部分が見え隠れする。スルーできるときもある。だが、彼女に甘えた男たちはどんどん増長し、どうしようもない部分が露呈していく。そして、ついに彼女たちの本音が爆発してしまうのだ。
「間違ってるよ」「お前に俺のなにがわかるんだよ」「泣いてないでなんか言ってよ」「ごめんなさい」「謝ってほしいんじゃないの」「なんでも人のせいにして」「根性ないだけだよ」「ごめん」
キレッキレの本音が飛び交う、ブチ切れブチ上がりの恋愛バトルのゴングが鳴ると、本音をぶつけた女性陣に反論するも、最後は論破されてしまう男性陣。
こんなに相手を詰められる……? とびっくりするくらいの怒号のような迫力。言われてる男性陣の姿を見ていると、「なにもそこまで詰めなくても……」と肩を持ってしまうくらい、スクリーンに映る女性4人に圧倒されてしまう。この恋愛バトルシーンは、そのぐらい感情がこもった演技合戦としての見応えもあるのだ。