『七人樂隊』は「香港とフィルムに対する敬意」 ジョニー・トー監督インタビュー映像公開
10月7日に公開されるオムニバス映画『七人樂隊』内の一遍『ぼろ儲け』を手がけたジョニー・トー監督のインタビュー映像が公開された。
本作は、ジョニー・トー監督のプロデュースで、現在香港で活躍する七人の監督が集まり、1950年代から未来まで、担当する年代を撮影したオムニバス映画。フィルム時代に敬意を表し、全編35mmフィルムで撮影されている。
日本での公開に際し、全7作品中・5番目に上映される『ぼろ儲け』を監督し、『七人樂隊』全体のプロデュースをしたジョニー・トー監督が、日本の観客のために応じたインタビュー映像が公開。
『ぼろ儲け』の舞台となる時代は、香港の中国返還直後の2000年代。ストーリーはまず2000年から始まり、とあるティーレストランで投資で大儲けを狙う若い男女3人(ン・ウィンシー、トニー・ウー、エリック・ツイ)が話し合っている場面から始まる。しかし性格の異なる3人の意見はまとまらず、その間に目をつけていたIT企業の株価はどんどん騰がってしまう。時は流れて2003年。ガラガラの食堂に集った3人は、不動産投資でひと儲けをもくろんでいる。不動産業者は値下がり中の物件をしきりに勧めるが、テレビがSARSウイルス流行のニュースを伝えると、不安に駆られた3人は購入をためらうことに。そして2007年。相変わらず投資話に熱中している3人は、中国本土との株式直接取引が始まれば香港市場が暴騰すると見込んでいた。3人は、ついに株の買い注文に踏みきるが……。
インタビュー映像でジョニー・トー監督は、「日本の皆さんへ。香港人の思いが詰まったこの作品を観れば、香港と僕らの思い出を知ることができます」と語る。さらに映像では『ぼろ儲け』の舞台として「ティーレストラン(茶餐廳/チャー・チャン・ティーン)」を選んだことについても尋ねられており、ジョニー・トー監督は「ティーレストランは香港生活の象徴なんだ。金持ちから貧乏な人、中流階級とどんな人もいる」とその背景を明かしている。
あわせてジョニー・トー監督のインタビュー写真2点も公開された。
■公開情報
『七人樂隊』
10月7日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:サモ・ハン、アン・ホイ、パトリック・タム、ユエン・ウーピン、ジョニー・トー、リンゴ・ラム、ツイ・ハーク
プロデューサー:ジョニー・トー、エレイン・チュー
出演:ティミー・ハン、フランシス・ン、ジェニファー・ユー、ユン・ワー、ン・ウィンシー、サイモン・ヤム、チョン・タッミン、ラム・シュ
配給:武蔵野エンタテインメント
2021年/香港/広東語/111分/ビスタ/5.1ch/原題:七人樂隊/英題:Septet: The Story of Hong Kong/日本語字幕:鈴木真理子/PG12
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