Viaplayの注目作『ブラックレイク』など WOWOWで北欧サスペンスの世界に没入

WOWOWで北欧サスペンスの世界へ

 様々な国のドラマを幅広く展開しているWOWOWは、北欧の作品も積極的に放送・配信している。なかでも、Viaplayという、数多くの北欧作品を世界へと送り出している配信サービスの作品が視聴可能なことが大きなポイントだ。今回は、WOWOWで楽しめる北欧のノワールサスペンス作品を一挙ご紹介。

北欧の3カ国合同制作のホラーサスペンス『ブラックレイク』

『ブラックレイク』©︎Jarowskij and Viaplay Group.

 スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの3カ国合同で制作された北欧ホラーサスペンスドラマ。資産家の息子のヨハン(フィリップ・べルイ)は友人や恋人を連れて、「ブラックレイク」という山奥の閉業したホテルへと向かう。ホテルの購入を検討するために訪れたのだが、そこでは次々と呪いにかかったような奇妙な現象に見舞われることに。実はこのホテルは、20年前に開業直前に、不思議な現象が起きて閉業を余儀なくされたホテルだった。至る所に隠された「ギャーデク・ヤーミット」というキーワードにも奇妙さを感じ、ホテルの異変をいち早く感じ取るヨハンの恋人・ハネ(サラ=ソフィー・ブースニーナ)の行動と彼女に隠された過去も見どころ。片目が赤くなってしまった人たちは、次々と奇妙な行動を見せていく。

 どこか映画『シャイニング』を彷彿とさせるストーリーであるが、ドラマということもあり映画以上にハラハラが続く。そして交霊会として、コックリさんのようにみんなでグラスに手を当てているシーンも一層緊迫感がある。また、開かずの地下への扉からおかしな音がしたため設置された、監視カメラの映像も時折挟み込まれ、大人気ホラー映画『パラノーマル・アクティビティ』を思い出させる不気味な雰囲気を味わうことができる。

 そして、ホラーだけでなく、ホテルで起きた事件を知る地元住民とのサスペンス要素が絡んでくるところにも注目。さらには、冬のスウェーデンの荘厳な雪景色にも圧倒されることだろう。静かで助けが来るまで時間がかかる雪山だからこそ、一層不気味さを演出する。2018年にはシーズン2も制作された大人気作品で、最後まで予想を裏切られ続ける。全8話の『ブラックレイク』は10月10日より配信開始、『ブラックレイク2』は12月に放送・配信される。

最愛の娘の死の真相に迫る『Face to Face-尋問-』シリーズ

『Face to Face-尋問-』©︎2019, Miso Film, Monovision & Viaplay, All Rights Reserved

 9月に配信されたばかりのデンマーク発、娘の死の真相を暴くために奮闘する親の物語。一人、また一人と容疑者を追い詰めていく。シーズン1では、刑事でもあり、被害者のクリスティーナ(アルマ・ エケヒズ・トムセン)の父親でもあるビヨン(ウルリク・トムセン)が主人公。突然娘の遺体が運び込まれ自殺と判断されるが、納得できずに捜査を続けるビヨン。娘の秘密と真相が次々と明らかになっていく。シーズン2では、ビヨンの元妻スサンネ(トリーネ・デュアホルム)目線でシーズン1との繋がりはありながらも、別事件の真相に迫る様子が描かれている。

『Face to Face2-尋問-』©︎Riddertoft

 クリスティーナ役のアルマ・ エケヒズ・トムセンは、ビヨンを演じたウルリク・トムセンの実の娘。そんな二人の強力な親子の絆が作品に反映されていると言えるだろう。そして、シーズン1には、人気俳優マッツ・ミケルセンの兄ラース・ミケルセンも出演。スサンネを演じるトリーネ・デュアホルムも、映画『ザ・コミューン』で第66回ベルリン国際映画祭の銀熊賞女優賞に輝いたことのある実力派であり、俳優たちの演技力も大いに期待できる作品だ。

 デンマーク生まれのドラマ『ゾウズ・フー・キル 殺意の深層』の名コンビ、ヨナス・アレンとピーター・ボーズがプロデュースし、映画『特捜部Q カルテ番号64』のクリストファー・ボーが全話を監督。1話30分と見やすい長さでありながら、1話ごとに突き詰められていく現実とノワール調で描かれる世界観には圧倒される。

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