『赤いナースコール』最終回でアリサが覚醒する展開も? これまでの伏線から真犯人を予想

『赤いナースコール』アリサが最終回で覚醒?

 佐藤勝利(Sexy Zone)主演、秋元康が企画・原作・脚本を手掛けるドラマ『赤いナースコール』(テレビ東京系)が9月26日にいよいよ最終回を迎える。前回の放送で一連の連続殺人事件は、復讐心に燃える榎木田院長(鹿賀丈史)と殺人マニアの石原医師(板尾創路)によるそれぞれの犯行だと分かり、石原は猟奇殺人を自白するかのように警察を挑発し逮捕されたが、残る院長がこのまま黒幕として終わるのだろうか。これまでを振り返り、最終回の展開を予想したい。

 今作は、若手脚本家の春野翔太朗(佐藤勝利)と交際相手の三森アリサ(福本莉子)が両親への挨拶に行く途中、免許取り立てのアリサの運転で交通事故に遭い、榎木田記念病院に運ばれる。病院では次々と殺人事件が起き、院内で殺人事件が起こる時はチャイコフスキーが流れ、死体が電動ノコギリで真っ二つにされているのが特徴だ。

 313号室の入院患者は順番に殺害され、怖くて退院したとしても外の世界で殺される。アリサもこの病院に運ばれるが、面会を先延ばしにされ、顔に包帯を巻かれるも実は顔に怪我をしておらず、事故に遭ったことが実家に報告されていないことが明らかになる。

 殺人事件を担当する工藤刑事(池田鉄洋)のバディ・加藤刑事(堀口紗奈)が潜入捜査中に殺されたことで工藤刑事は復讐に燃えるも、院長の母親だとされる老婆を轢いたトラック運転手に刺され入院し、翔太郎と工藤刑事は結託する。その後も殺人が立て続けに起こり、病院の分館には死体の戦利品の数々が収められているなど、異常な病院はついに閉鎖されることになった。

 前回、翔太朗が入院する313号室に集められた患者は、2年前に町田で発生した殺人事件にそれぞれ関係している。翔太朗は、町田の殺人事件を元に脚色した『セクシー刑事』で脚本家デビュー。フリー記者の津田(山本浩司)は当時事件のゴシップ記事を書き、遺族から訴えられている。他にも事件の目撃者だったり、特別な事情がない限り面会謝絶だった中で面会が許された『セクシー刑事』のプロデューサー・山之内(小堀裕之)も殺される。

 『セクシー刑事』は、コンビニでタバコを吸った男に注意した大学生が駐車場で暴行を受け、犯人は車に入っていた電動ノコギリで学生の胴体を真っ二つに切断するというストーリー。院長がそのデビュー作が好きだと翔太朗と会話をしていたが、翔太朗は関東ローカルの深夜ドラマを知っているのはおかしいと勘づく。

 ここで鍵となるのが院長の息子の存在だ。院長の妻である理事長の榎木田玲子(渡辺真起子)が離婚のことで院長の部屋に押しかけた時に、「誠一のことはもう忘れられるのか? 君だって実の子として育てあげてくれたじゃないか」と聞く院長に「誠一は私の息子よ!」と声を荒げるほど、院長には誠一という前妻との息子がいて、後妻の玲子も溺愛していたことが分かる。

 また、院長と石原がサシで飲みながら、具体的なことは言わずお互いが「いつ気づいた?」と会話したことから、お互いの殺人を黙認し利用していたことが分かる。自らの手を汚さないとされる院長は、自分がチャイコフスキー殺人犯だと匂わせた石原から復讐にこだわる理由を聞かれ、「損得勘定だけで榎木田の婿養子になり、自分の子供に榎木田グループを継がせようとしたが、玲子に子供はできず、前妻との息子を跡取りにしようとしたが、人生は思い通りにはいかんね」と声を震わせ、「本当はもうとっくに冷めていたんだ復讐心なんて。今私を突き動かしているのはゲームのようなものかも知れん」と答えた。

 つまり、誠一が2年前のタクシー事件の被害者で、息子を見殺しにしたり、面白おかしく創作したことへの復讐のために関係者を集め殺した。もしくは逆に息子は加害者で、院長と古岡警察署の署長とは旧知の仲なので事件を揉み消そうとしたが、噂は広まり誠一は自殺でもしたのか。物語を素直に受け止めれば真犯人が院長という流れだ。とはいえ、院長が婿養子に入り苗字が変わっただけで全く関係性が知られないのは不思議だ。

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