山田杏奈×森山未來×永瀬正敏『山女』公開決定 第35回東京国際映画祭コンペ部門出品へ

山田杏奈主演『山女』東京国際映画祭正式出品

 山田杏奈が主演を務める映画『山女』の制作が決定し、10月24日から開催される第35回東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが発表された。

 本作は、初長編映画『リベリアの白い血』でベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品され、ロサンゼルス映画祭で最高賞にあたるU.S. Best Fiction Awardを受賞、インディペンデント・スピリット賞のジョン・カサヴェテス賞にノミネートされ、長編2作目の『アイヌモシㇼ』では2020年のトライベッカ国際映画祭の国際ナラティブ・コンペティション部門で審査員特別賞、グアナファト国際映画祭では最優秀作品賞を受賞した福永壮志監督の最新作。

 長編3作目となる本作は、『遠野物語』で紹介された民話にインスピレーションを得た、18世紀後半の東北が舞台のオリジナル脚本。民話を元に新たな物語を紡ぎあげ、凛というひとりの少女の生き様を通して、人間の善悪や信仰の敬虔さと危うさという、いつの時代も変わらない本質的なテーマを描いた。日本・アメリカの国際共同製作となる本作は、第35回東京国際映画祭コンペティション部門に正式出品が決まり、映画祭にていち早く観客の前で上映される。

 食糧難に苦しむ村で人々から蔑まされながらも逞しく生きる少女・凛を演じたのは、山田。苦しい生活の中でも、罪人を許す女神が住むと言い伝えられる早池峰山に祈りを捧げ、山で生きることを決意する強く健気な少女を体現した。

 神聖な森に住み、村人たちから恐れられている謎の存在・山男役には森山未來。自然と共生し、凛との間に信頼関係を築く山男を演じた。

 村で死体埋葬など汚れ仕事をして生計を立てる凛の父親・伊兵衛役には永瀬正敏。先代が火事を起こした責任から土地を奪われ、村八分になりながらも逞しく娘たちと支えあい生きる父を演じている。

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コメント

山田杏奈

凛でいた期間は私自身も夢と現実のはざまにいたように思い出します。
現代とは違う時代背景、環境の中でも
彼女が何と戦っているのか、彼女はどうしたら幸せになれるのかをずっと考えていました。
東京国際映画祭のコンペ部門に出品されると聞き、とても光栄ですし嬉しいです。
沢山の人に福永監督の描く世界が届くことを願っています。

監督・福永壮志

『遠野物語』で書き記された数々の民話では、自然に宿る神々や化け物が絶対的な存在として描かれているのとは対照的に、人間は非力で浅はかです。その根底には自然に対する畏敬の念と、後世に向けた教戒が込められています。『山女』は、それらの民話にインスパイアされて新しく紡ぎ上げた物語で、「自然と人間」や「集団と個」といった現代の日本社会においても身近なテーマを扱っています。厳しい環境の中を必死に生きる主人公・凛を通して、この映画を観た人の心に何かを残せることを願います。

■公開情報
『山女』
2023年公開予定
出演:山田杏奈、森山未來、永瀬正敏
監督:福永壮志 
プロデューサー:エリック・ニアリ、三宅はるえ、家冨未央 
脚本:福永壮志、長田育恵
撮影:ダニエル・サティノフ
音楽:アレックス・チャン・ハンタイ
制作プロダクション:シネリック・クリエイティブ ブースタープロジェクト
国際共同制作:NHK 
製作:「山女」製作委員会
配給:アニモプロデュース
2022年/日本・アメリカ/100分/カラー/シネマスコープ/5.1ch
©YAMAONNA FILM COMMITTEE

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