『家庭教師のトラコ』鈴木保奈美の苦渋の決断 痛烈な社会風刺を織り交ぜる遊川和彦脚本
遊川和彦の脚本のドラマには常に痛烈な社会風刺が織り交ぜられている。『家庭教師のトラコ』第5話では給付金誤送金問題がサラッと出てきていたが、この第6話で全編に渡ってモチーフとなっているのが『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系)である。「テレビの格付け番組でも、一流ぶって偉そうにしてるヤツに限って、見抜けないじゃないですか、一流の品を」というトラコの確信的なセリフ。心眼の持ち主らしい素振りを見せる守の「四流芸能人は画面から消えますよ」は、完全に『格付けチェック』の演出を指している。
また令和のドラマとしては珍しいタバコを吸うシーンが第6話にはあった。トラコが里美と2人で煙を燻らす様子は「こんな光景は久しぶりに見たな……」と思わせるほどに、コンプラの厳しい現代としては、かなり攻めた演出。トラコが年齢不詳なのをいいことに「10年前に禁煙したんですけどね」という禁じ手付きだ。
第7話からはトラコの本当の目的が動き出す。まず仕掛けるのは「家庭教師やめます」といういきなりの通告。トラコはなぜ家庭教師になったのかをテーマに、ベールに包まれた彼女の過去が明かされていく。
■放送情報
『家庭教師のトラコ』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜23:00放送
出演:橋本愛、中村蒼、美村里江、細田佳央太、板谷由夏、鈴木保奈美、加藤柚凪、阿久津慶人
脚本:遊川和彦
チーフプロデューサー:田中宏史、石尾純
プロデューサー:大平太、田上リサ(AX-ON)
演出:伊藤彰記、岩本仁志
制作協力:AX-ON
制作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/torako/
公式Twitter:@torako_ntv