『ちむどんどん』披露宴に主要キャストが集結 上白石萌歌の渾身の演技に隠された真意は?
朝ドラの結婚式は、主要キャストが集結してヒロインの慶事を祝うドラマの一大イベントだ。『ちむどんどん』(NHK総合)第89話では、暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)の結婚披露宴に集う人々の様子が描かれた。
思い出の料理で重子(鈴木保奈美)の心をつかみ、晴れて披露宴の日を迎えた暢子たち。披露宴の会場は暢子が働く「アッラ・フォンターナ」。フォンターナが選ばれたいきさつは、第85話で窮地に陥ったフォンターナを三郎(片岡鶴太郎)が助けた際、疎遠になった房子(原田美枝子)と引き合わせようと暢子がおせっかい精神を発揮したことによる。その時は、房子と三郎の再会は叶わなかったが、数十年の時を経てようやくかつての恋人が顔を合わせた。
三郎に会わずに済ませたい房子と、それを押しとどめる二ツ橋(髙嶋政伸)のせめぎ合いも微笑ましいが、房子と三郎夫妻の対面シーンも見ごたえがあった。三郎は多江(長野里美)を連れて来店。多江は、初対面の房子に「お目にかかれて良かったです。思ったとおりの方でした」と話す。房子も同じように感じていた。会っていなくても、ずっと以前から三郎という存在を介して2人はつながっていた。少ないセリフに年月の厚みを感じさせるやり取りだった。
会いたくない2人といえば、沖縄にはあの人もいる。決死の覚悟で暢子にプロポーズしたもののこっぴどく振られてしまい、それっきりになっている智(前田公輝)だ。智は披露宴に行くつもりはなかったが、倒れている歌子(上白石萌歌)を発見し、歌子に頼まれてフォンターナまで同行することに。帰ろうとして三郎たちに見つかったのが運の尽きで、豚の出産で急きょ出られなくなった賢秀(竜星涼)の代わりに披露宴に出席することになった。