『アダマス 失われたダイヤ』双子役のチソンが同画面で共演 7人格を演じた実力も
さて、第2話まで配信された本編に戻ろう。ウシンはヘソングループのクォン会長宅に回顧録の代筆者として入り込むことに成功する。目的は“アダマス”を探し出すことだ。
ウシンが過ごすのは城のような大豪邸。一切の外出は許されず、携帯電話も取り上げられて外界との連絡は固定電話のみ。国の機密機関のような万全な防犯ステム、決して入ってはならない3階にある会長の執務室、同僚が急に倒れても助けようとしない使用人たち、その中でも絶対的な権力を握るクォン執事(ファン・ジョンミン)。この異様な世界はとにかく奇妙だ。何が潜んでいるかわからないお化け屋敷に入ったような、一度足を踏み入れたら抜け出せない迷路に迷い込んだ気分になる。そこに心理学博士出身であり推理小説家ウシンの鋭い観察力でヘソングループの謎に切り込んでいくわけだ。
注目しておきたい人物は長男の妻ウン・ヘス(ソ・ジヘ)。彼女はヘソングループの人間ではあっても味方ではない様子。病院長の娘として愛などない政略結婚でもされたのだろう。会長からも信用されておらず、ウシンに宛名不明の手紙を送ったのもヘスだったからだ。ここにはウシン以外にもヘソングループに紛れ込んでいる者がいる。邸宅の保安総括責任者チェ・テソン(ホ・ソンテ)だ。この2人との関係性の築き方が、“アダマス”を盗み出し、無事に脱出できるかにかかってくるだろう。
そして父親が殺害された事件。犯人は大盗人と呼ばれたイ・チャンウ(チョ・ソンハ)で、死刑囚として刑務所にいる。そのイ・チャンウが冤罪だと主張しているのは、スヒョンを訪れてきたTNC社会部の記者キム・ソヒ(イ・スギョン)。彼女もまた何か秘密を握っているようである。
死刑執行再開の論議がされているなか、次期大統領候補のファン・ビョンチョル(キム・ジョング)が当選して徳をするのは誰なのか。が事件の真実に近づくポイントになるだろう。見えない敵との闘いはもうすでに始まっている。
■配信情報
『アダマス 失われたダイヤ』
ディズニープラスで配信中
(写真はtvN公式サイトより)